お酒は、私たちに楽しさや気分の転換を図ってくれるものですが、一方で、アルコールからくる健康障害や二次的な問題を抱える事もあります。
アルコール依存症や、未成年者の飲酒、妊婦の飲酒等、心身への悪影響を及ぼす事や、アルコールによる飲酒運転、暴力、虐待、自殺等など様々なものがあります。
このことから、平成25年に「アルコール健康障害対策基本法」が成立し、翌年の平成26年には施行されました。
この法律を受けて、広島県においても、「広島県アルコール健康障害対策推進計画」を策定し、アルコール健康障害の発生、進行、再発の各段階に応じた防止対策を実施しています。(計画期間2017年~2021年の5年間)
広島県人口におけるアルコール依存症者は、約12,300人と推計されています。
飲酒により、肝臓を悪くされる方が多いのは、よく知られている事ですが、肝臓以外の臓器に及ぼす障害も大変多いのもお酒の弊害です。
また、アメリカ臨床腫瘍学会によると、飲酒によるがんの発症率が増えるという結果も出ています。
また、飲酒によるリスクは体調への影響だけでなく、これから成長が期待される乳幼児や未成年の心身への影響、臓器障害・精神神経障害・社会的な問題、家庭問題、職業上の問題等、社会生活をする上で支障を来す可能性があると言われています。
60以上の病気やケガの原因になる(WHO)、アルコールの依存性・到酔性(中枢神経抑制)・臓器毒性・催奇性が、さまざまな問題を生む。
それでも、お酒が止めれず、飲酒が続いてしまうと、飲酒により対人関係のトラブル、体調不良や、朝起きれず遅刻する等、仕事への支障を来し、本人も家族も困る事があります。そもそも、お酒には、「楽しくなる」「不安をやわらげる」等の効果があり、これを報酬効果と言います。飲酒により、アルコールが脳(中枢神経系)に働きかけてこの報酬効果が出ます。飲酒でこの報酬効果が増幅されると、耐性といって、お酒の量が次第に増えてしまうという状態が起こります。
今までは、お酒をやめるために、入院・通院治療を受ける場合が殆どでしたが、最近は、お酒の量を減らす(節酒)治療も始まっています。ハームリダクションといって、通院しながら、薬とカウンセリングを組み合わせる節酒治療を行います。この薬は、脳(中枢神経系)に作用して飲酒の報酬効果が増えていくのを抑えて、飲酒量が増えて行く事を防ぎます。
当院では、節酒や断酒のご相談に来られた方に、医師による診察だけでなく、心理士によるカウンセリング、訪問看護やデイケアを組み合わせたプログラムを提供しております。
飲酒の量が気になる方やお酒を止めたいけど1人だと不安な方など様々なケースがあります。
まずは一度お近くの病院に相談するのも第一歩だと考えます。
よこがわ駅前クリニックは、2003年7月7日に開業した「よこがわ内科・循環器科クリニック」から2013年6月に名称変更しました。
開業当初より、「安心、安全、真心」をモットーにして地域の医療・保健・福祉サービスのお手伝いができるように、身体とこころの
両方の相談を受けることができるように、職員全員一丸となって日々研鑚しております。
今後も、地域に根ざした医療・保健・福祉サービスを供給できるよう職員一丸となって頑張ります。
お酒は、私たちに楽しさや気分の転換を図ってくれるものですが、一方で、アルコールからくる健康障害や二次的な問題を抱える事もあります。
アルコール依存症や、未成年者の飲酒、妊婦の飲酒等、心身への悪影響を及ぼす事や、アルコールによる飲酒運転、暴力、虐待、自殺等など様々なものがあります。 このこと...続きを読む