皆さんこんにちは。小田内科の忌部(いんべ)です。
ついに新型コロナウイルスのワクチンが承認されました。接種の優先順位が決められており、まず医療従事者への接種がはじまりその次に65歳以上の方への接種が開始されます。65歳以上の方の接種が始まるのがだいたい4月ごろからではないかと見込まれています。一般の健康な方はその後になる予定です。
それまでに自分はどうするか考えておきたいですよね。新しい技術でつくられたワクチンと言われており効果に不安を感じたり、副反応が心配という意見も聞こえてきます。TVをつけると色んな専門家(なかには自称専門家も?)が様々な意見を言っています。そこで何が正しいのか正しくないのかワクチンの専門家ではないかかりつけ医の立場ですが整理できたらと思います。内容は以下の4つの順番で進めていきますね。
ざっくりと理解していただくだけでOKですが、ウイルスや細菌といった体に害を及ぼす病原体の感染を予防するために使う薬です。
多くの人が接種するインフルエンザワクチンは病原性をなくしたウイルスの一部を用いた不活化ワクチンと言われるもので、それを体に入れることでウイルスに対する免疫を獲得してインフルエンザにかかりにくくすることを目的にしています。
新型コロナウイルス感染者を劇的に治すいわゆる「特効薬」がまだないからです。今ウイルスに感染したら自分自身の免疫をふくめた体力でウイルスに勝つか負けるかという勝負になります。ワクチンを打つことで体をウイルスから守る「抗体」ができればウイルスと接触しても感染しにくくなる、重症化しにくくなることが期待されます。
みんなが新型コロナウイルスにかかりにくい体になると、今のように自粛自粛と言われず飲みに行ったり、旅行に行ったりと経済活動が再開できるじゃないか!と、なるわけです。
先ほどのインフルエンザワクチンが不活化ワクチンという種類なのですが、今話題になっているワクチンは核酸ワクチンという種類です。別の種類のものもあるのですがまず本邦での接種が開始されるこれについてだけ説明します。
今回のワクチンはmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンといって、ウイルスのタンパク質をつくるもとになる情報の一部を注射します。身体の中で、この情報をもとにウイルスのタンパク質の一部がつくられ、それに対する抗体などができることで、免疫ができます。ってわかりにくいですね~(涙
ウイルスの一部を体で作るっていうのがそもそもイメージできないですよね。それが安全かどうかなんてもっとイメージできません。
理論上これは我々の遺伝情報(DNA)に組みこまれることはなく、精子や卵子の遺伝情報に取り込まれることはないと考えられていますが、今回が初めての使用なのでぶっちゃけ分かっている人はいないですね。
そこで臨床試験の結果が重要になります。米製薬会社ファイザーが有効性90%以上!と発表したことは皆さんも覚えてらっしゃるのではないでしょうか。これは約4万人を対象にした臨床試験で2万人のワクチン接種群と2万人の非接種群に日常生活をおくってもらったところワクチンを打たなかった人は162人が新型コロナウイルスに感染したのに対し、ワクチンを打った人は8人しか感染しなかったというものです。ワクチンのおかげで162人中154人予防できた!ということで有効性95%という結果ですね。4万人で170人の感染者なんですね。副反応については倦怠感や筋肉痛、頭痛などが報告されていますが命にかかわる重篤なものは無いようです。少なくともこの短期間ではということですが。
途中をすっとばしてここまで来た読者の方もいらっしゃるでしょう。笑
まとめますと
こんな感じです。
小児や妊婦さんについてはまだわからないことが多く、今後の情報をみながら検討されるようですのでここでは割愛します。
なかなか自分で決めるのは難しいかもしれません。でも個人個人の価値観や考え方は異なるものなのでご自身でしっかり悩んで、家族で相談することが大事だと思います。しかし、自分の考えを他人にも強要することはやめましょうね。
2月17日より医療従事者のなかでもまず国公立の病院関係や労災病院系の医療従事者1〜2万人に先行してワクチン接種が開始されます。厚生労働省はこの1〜2万人については接種後の症状や副反応について毎週データを集計し公表する方針のようです。これは最前線の医療従事者にまずワクチンを接種させるべきという判断と、国内での臨床試験の規模が小さかったため(米製薬会社ファイザーの約40,000人に対し日本は160人の試験)データの追加という意味があります。こういった流れでどんどん実際の現場でわかった情報がでてくると思いますので、その結果を参考にされると良いでしょう。
長すぎてわかりにくいよ~というご意見もあるかと思いますが、最後まで読んでいただきありがとうございます。
当院は昭和26年に創立して以来地元に根差した医院です。大きな病院に行くのは抵抗をお持ちでも「ちょっと小田で診てもらってきんさいや〜」と言われ受診される患者さん、診察時に「あんたのちっちゃい頃よぅ知っとるで」と私の記憶にないことまで話をされる患者さん、私が診察室に座っているとこの医院のもつ歴史、皆様からの期待を感じます。
これまでは東京で消化器内科を専門とし内視鏡検査やエコー検査を中心に診療を行ってきました。その経験を活かし経鼻内視鏡(胃カメラ)やエコーを用いて辛くない検査を行い、患者さんにあった医療の提供を目指しています。また高血圧や糖尿病といった生活習慣病、インフルエンザなどの感染症も適切に診療し皆様に信頼されるかかりつけ医でありたいと思います。
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