2019/06/27

昼食は外食率、給食率の一番高いのが特徴で、単純に考えると、昼食は1日の食事の必要量の1/3を摂取することになります。

昼食の食べ方を考える時に、「さてどの世代の人が一番問題かしら?」と考えてみました。外食で栄養バランスや主食・主菜・副菜を考えられたものが用意されている率はそう多くはないでしょう。時には、ジャンクなものを食べたり、そうめんだけでさらっと済ませても良いと思います。しかし、大方の日は食べ方を少し意識してみてください。

昼食は「朝昼兼用」や「時間がない」などの理由で適当になってしまいがちな方も多いと思います。昼食を食べそこなってしまうと夕食までの間、10時間から12時間の絶食となる人もいるでしょう。飢えた状態で、夕食を摂ることになってしまいます。食事はできるだけ等間隔で、1日3回もしくは食が細い人は間食の時間を設け、一日トータルして必要量を満たすのが好ましいです。

昼食は大事な1日の食事の1/3を占めるものです。どれ位、どんなものを食べる必要があるのかを知ったうえで、できるだけ主食+副食(主菜)+(副菜)をイメージして選びましょう。

アメリカでも日本のお弁当は人気のようです

今、アメリカでは日本人が作るお弁当が流行っているということでした。肉中心で偏ったメニューが多いアメリカンフード。それに疑問を持ち始めた人たちが食生活を見直し、いまのヘルシーブームを巻き起こしているということのようです。なかでも日本食への関心は高く、「日本食 = ヘルシー」というのはもう常識になっているほど。マスメディア情報ですが。 そもそも日本では、昔からさまざまなおかずで野菜や肉、魚類をバランスよく食べる食生活が根付いています。少し、お弁当箱や中身の彩りを工夫すれば、とてもおしゃれだと思ってテレビの前に釘づけでした。
ごちそうの「Bento」でしたので、主菜がたくさんでしたが、毎日のお昼には主菜ばかりが重なることがないように副菜には、野菜のおかずを選びましょう。

日本製の弁当もなかなかのものですよ

私がきちんと食べるために実行している方法をご紹介します。朝食の準備をしながら昼食分も同時に作ります。お昼は自宅へ戻って食べることが多いですが、弁当箱に詰めて職場へ持参したり、同じようにランチ皿に並べてラップをし、自宅で食べるという方法を続けています。

「お昼はつい適当に済ませてしまいます」という方は是非、一度試してみてください。

お弁当箱を開けた時、美味しそうと思える配色で同じものをランチ皿に移してみます。

弁当箱はきっちりと隙間なく詰めるのが秘訣です。だからたくさん入ります。

主食が90gの白飯、鰆の西京焼き、五目豆と青のり入りの卵焼き、海老のつまみ揚げ、切り干し大根とにんじんと昆布の酢の物、ブロッコリー、ミニトマト、リンゴです。

夏野菜と豚肉のみそ炒めもぎゅっと詰めれば意外にたくさん入ります。

同じく主食が90gの白飯、豚肉と夏野菜のみそ炒め、グリンピースと干しエビ、ネギ入りの卵焼き、ゴーヤの甘酢漬け、ブロッコリー、ミニトマト、リンゴとサクランボです。

お弁当箱は500mlの容量でどちらもエネルギー量500kcal・タンパク質25g程度です。あまり、主菜ばかりにならないように副菜にはしっかり野菜のおかずを入れてください。また、弁当は一般的に味が濃いめになりがちなので、ソースやしょうゆなどは控えるようにしましょう。

お昼は買って済ませますという方も、お弁当を作る時の目安を覚えておくとバランスよく食べられます。

500mlのお弁当箱で、およそ500kcal、600mlのお弁当箱で600kcalの食事が入ります。主食が決まれば、主菜・副菜をイメージして上手に食材を繰り回して使いましょう。

お弁当を1とした場合の主食・主菜・副菜の割合

主食の炭水化物も重要なエネルギー源です。基本的には全体のエネルギーの50%から60%は摂ったほうが良いということになっています。少なくても、主食の量は100g程度は食べたほうが良いでしょう(男性なら150g)

1食分の量を頭に入れておくとバランスよく食べられます。


主食(白米・うどん・パンなど)の理想的な1食の摂取量

● 握りこぶしと同じくらいのご飯の量


主菜(肉・魚・卵・大豆など)の理想的な1食の摂取量

● 片手からはみ出さないで、厚さ1センチの大きさ


副菜(野菜・海藻類・汁物など)の理想的な3食の摂取量

● 大きく広げた両手のひらにのるくらい


  • 主食は日頃から食べる量を一定にしておきましょう。
  • 夕食を作るときに、計画的に取り分けておきます。たまには魚の缶詰なども重宝します。
  • 副菜はブロッコリーや冷凍のいんげん、ミニトマトを常備しておくと役立ちます。
  • ひじきや切り干し大根、きんぴらごぼうなどはいつも定期的に作っています。

次回は夕食について考えてみたいと思います。

いちばん喫食率が高く、いちばん時間をかけて準備するのが夕食のようですが、健康を第一に考えたら、少し控えめが良いようです。

コラムニスト

管理栄養士  伊藤 教子 

長年、管理栄養士として病院の給食管理・栄養管理に従事後、現在、内科糖尿病専門医院にて糖尿病を中心とする生活習慣病、高齢者の低栄養等の栄養食事指導をしています。
ライフワークとして「あなたの体は、あなたの食べたものでできている」ということを意識した「食」の啓発活動を行なっています。

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