今回は膠原病(こうげんびょう)についてお話させていただきます。
私の名刺には内科リウマチ科クリニックと書いてあり名刺交換をすると様々な職種の方に「リウマチってどんな病気?」と聞かれます。また「専門は何です?」と聞かれ「膠原病とかですね、、、」と返答すると「膠原病?、、、難しい専門ですね」という会話になります。確かに今まで診療している患者さんも症状が出てから「内科や整形外科を何件も行ったけど病名がわからなかった」、「ある先生がやっと気づいてくれてリウマチ膠原病科にいったら診断となり治療になった」という方が多くおられます。
実際、当院への受診動機も患者さんご自身がよくならない症状についてインターネットで調べて来院される場合、リウマチや膠原病って病気はよくわからないけどもしかしたら??と心配し来院される場合、「整形外科から当院」、「内科から当院」、「眼科から当院」、「耳鼻科から当院」。「精神科から当院」、「歯科から当院」といったように様々な専門の先生からリウマチや膠原病を疑い紹介受診される場合があります。みなさん、整形外科や眼科、歯科などの先生から膠原病科へ受診を勧められるのか不思議と思われるのではないでしょうか。
具体的には、「眼科で目の乾燥:ドライアイから疑われる膠原病」、「耳鼻科から口の乾燥や繰り返すリンパ節腫大から疑われる膠原病」、「整形外科から慢性的に続く多関節痛:1カ所の関節だけでなくあちこち痛いことで疑う関節リウマチや膠原病」、「内科から不明熱:原因不明の熱が長期間持続する膠原病」等、様々な例があります。
膠原病は共通する症状として長期に症状が持続(慢性)する方、特に「関節痛」「筋肉痛」、皮膚、粘膜の異常、寒冷刺激でレイノー症状(指先が白色、紫色、赤色など変色する)があります。身体のいろいろな内臓(肺や腎等)が悪い、原因不明に長期にわたり発熱や全身のだるさがある。
膠原病とはこれまでの文章を読んでいただいても難しい言葉かもしれませんが、全身のありとあらゆる場所(皮膚、関節、筋肉、腱、内臓など)にある「結合組織」といって主に組織と組織の間をつなぎ、人の構造を支持する役割を担っている場所に何らかの原因(自己免疫性疾患であれば自分の免疫が自分の身体を攻撃してしまう)で炎症が起こる病気の総称(グループの名前)なのです。
リウマチ専門医であれば膠原病というグループの中のどの病気でどのような症状が起こりやすいかわかっていますので必要な診察、検査、診断することができ膠原病かどうか判断することができます。
診療で一番大事なのは医師-患者間のコミュニケーションです。繰り返しになりますが膠原病は全身性の疾患ですから患者さんから「この先生の専門ではなさそうだから話すことはやめておこう!」と心の中で思われてしまうと診断に辿り着けないのです。膠原病は早期であればあるほど診断が難しいです。治療も専門的です。今困っている下記のような症状、疾患があてはまりましたらお近くのリウマチ専門医の受診をおすすめします。
私は安佐南区出身で、これまで広島県下の主要病院で呼吸器疾患とリウマチ・膠原病などの免疫、運動器疾患を中心に内科医として診療してまいりました。
当クリニックは、「心をつなぎ自分らしく生きることを支える」を理念とし、令和元年にリウマチ膠原病科と呼吸器内科専門として開院いたしました。
ロゴの5色のもみじのマークは、当院が力を入れる5つの診療科「内科」「リウマチ膠原病科」「呼吸器内科」「アレルギー科」「疼痛緩和内科」を表現しています。対話を重視し聴診器で皆様とつながり地域医療としてゆき届く医療を実現します。
私たちのミッションは、
・個人の尊厳を守り一歩踏み込んだ医療を提供します。
・リウマチと呼吸器疾患の専門的医療を行ないます。
・多職種と連携し社会的処方を行ないます。
・地域コミュニティに積極的に関わります。
リウマチでお悩みの方はもちろん、身近な日常疾患にも対応できる地域のかかりつけ医としてお力になれれば幸いです。
厚生労働省が、入院していない人の自覚症状で多い症状を調べた調査があります。
国民生活基礎調査によると第1位腰痛、第2位肩こり、第3位手足の関節痛という結果でした。日常生活で手足の関節がこわばる(手が握りにくい)、関節が腫れる、痛みが出る...続きを読む
今回は膠原病(こうげんびょう)についてお話させていただきます。
私の名刺には内科リウマチ科クリニックと書いてあり名刺交換をすると様々な職種の方に「リウマチってどんな病気?」と聞かれます。また「専門は何です?」と聞かれ「膠原病...続きを読む