ライフステージごとの食事のポイント「学童・思春期」

2021/08/06

以前に「乳幼児・幼児期」のライフステージによる食事のポイントのお話させていただきました。今回は「学童・思春期」の食事のポイントになります。

学童期 7〜12歳

食事は豊かな心の発達にも影響

活動量が多くなり、身体の発育も著しくなる学童期の食事ポイント

食事は心も成長させる

この時期の食事は心の発達や大人になってからの思考に大きな影響を与えます。食習慣を身につける時期でもあるので、朝食抜きや昼食と間食の区別がつかない食事などしないようにしましょう。規則正しい食習慣を身につけて、孤食をさけ、家族で食卓を囲み、楽しく食べるようにすることで、豊かな心の成長につながります。

健康な身体の源になる食事

好き嫌いや食べず嫌いをしないよう、いろいろな食材を料理にとり入れることが大切です。 好きなものだけ食べてしまうと将来、偏食になってしまう恐れがあります。

塩分にも注意

味の好みは小さい頃に決まります。食塩の取り過ぎは、高血圧や胃がんの原因になります。
なるべく薄味に慣れるように、味付けには気を付けることが大切です。

おやつ食べ過ぎ注意!

おやつの食べ過ぎは食事に影響してしまいます。自由にたくさん食べてしまうと食事のときに食欲がなく、おかずを残して栄養のバランスを崩してしまいます。
おやつは、時間、種類、量に注意してあげましょう。

思春期 13〜18歳

欠食・偏食に気をつけて!

人生で最も基礎代謝が高い思春期の食事ポイント

栄養素の必要量に気をつけて!

エネルギー量や栄養素の必要量が、人生で最も多い時期です。骨量は20歳ごろまでにピークを迎えるので、この時期の食事の取り方が骨の形成に大きく影響します。

食生活の乱れに要注意

思春期はライフスタイルが大きく変化するために、朝食の欠食や偏食、間食のとりすぎ、ダイエットのために食事を抜くなど、食生活が乱れやすくなりますので要注意です。 無理なダイエットは栄養が偏る他、摂食障害に繋がってしまうこともあるので気を付けましょう。
朝食欲がなく食べないという子も多くいますが朝食は1日の始まりのエンジンです。朝食をしっかり食べることで脳が働き、授業にも集中できます。まず朝食を、そして三食しっかりと食べることが大切です。

カルシウムをしっかり取りましょう。

急速に成長するこの時期はカルシウムをしっかり摂ることが大切です。魚や乳製品など摂取しましょう。
思春期は食生活が乱れやすいことに注意しつつ、カルシウムなど骨をはじめ身体の成長に必要な栄養素をとりましょう。

成長期の朝ごはんにピッタリ!カルシウムたっぷりミルクスープ

材料 1人分

●鮭 1切れ(70g)
●塩こしょう 適量
●小麦粉 大さじ1/2
●バター 5g
●人参 1/4本(30g)
●じゃがいも 小さめ1/2個(30g)
●たまねぎ 中1/4個(50g)
●しめじ 1/4株(25g)
●牛乳 150ml
●水 50ml
●コンソメ 小さじ1
●粉チーズ 大さじ1
●黒胡椒 適量
●パセリ 適量

栄養価 1人分

エネルギー 315kcal
タンパク質 25.9g
脂質 15.3g
炭水化物 25.3g
カルシウム 270mg

作り方

  1. 鮭を一口大、に人参はいちょう切り、じゃがいもは1cm角、たまねぎは1cm幅に切り、しめじは石づきを切りほぐしておく。
  2. 鮭に塩こしょうをし小麦粉をはたく。
  3. 鍋にバターをひき鮭を焼く。
  4. 耐熱容器に人参、じゃがいも、たまねぎを入れレンジで500wで4分加熱する。
  5. 鮭が焼けたら牛乳、水を入れ温め、コンソメを溶かす。
  6. (5)に(4)をいれ、そこに粉チーズを加える。
  7. 器に盛り、黒胡椒とパセリを散らす。

コラムニスト

管理栄養士  天野 裕葵 

給食委託会社で病院の献立作成や厨房業務に携わった後、フリーランス管理栄養士として栄養コラム執筆やレシピ開発、栄養価計算などを行なっています。
私は、管理栄養士が国家資格にも関わらず社会的地位が低いことに疑問を感じています。もっと世の中に貢献できることがあるはずです。管理栄養士の活躍が人々の毎日を健康にすると信じております。
私は、管理栄養士の専門性を活かし、栄養学の楽しさを知ってもらう、興味を持ってもらうことが大切だと感じております。
そして、栄養学を通して「食の大切さ」を伝えてゆき、「健康な毎日」の実現に繋げていきたいと思っております。


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