コロナ禍で多くの産婦人科で中止されていた「立ち会い出産(夫立ち会い分娩)」ですが、感染対策をしっかり行った上で少しずつ再開されるようになってきました。
しかし、立ち会い出産をする・しないの判断は家庭ごとに異なり、夫婦お互いに考えや希望もありますよね。
今回は、経験者のアンケートをもとに、立ち会い出産する・しないを決めた理由やそれぞれの思いを紹介します。
まずは今回、0〜10歳のお子さんを育てている夫婦50組を対象にアンケートを実施。立ち会い出産をしたかどうかや理由について聞いてみました。
それによると、立ち会い出産をした夫婦は50組中の19組。
パパ(男性)側のおもな立ち会い希望理由は以下のような順番になりました。
また、立ち会い出産してよかったこととしては、次のようなことが挙げられました。
特に「お産の大変さが分かり、妻や女性への尊敬が高まった」という項目に対しては、お産に立ち会った男性全員が「はい」と回答していたのが印象的でした。
一方、妻(女性)側が立ち会い出産を希望した理由は以下のとおりです。
上位の理由はほぼ夫(男性)側と呼応しているのですが、女性では「人に勧められたから」が男性よりもかなり増えています。友人や姉妹など身近な人のポジティブな体験談を聞いて立ち会い出産を希望する女性も多いようです。
また、男性では「妻が希望したから」が半数近いのとに比べ、女性では「積極的に立ち会いを望んでいないが、パートナーの意向を尊重して」というケースは少数派でした。
立ち会い出産の有無を決めるのは、やはり実際にお産をする妻(女性)の意向が尊重される傾向にあるのかもしれませんね。
一方、話し合った結果立ち会い出産はしないと決めた夫婦に理由を聞いてみると、以下のような結果になりました。
実際には夫はベッドの頭側に立つと決まっていたり、血があまり見えないように配慮してくれたりする産院も多いですが、「もし倒れたら」と心配であきらめる人は一定数いるようです。
また、陣痛やお産の大変さには個人差がありますが、お産は赤ちゃんを無事に産むことが最優先。産婦さんは自分の姿や声に構ってはいられません。それが原因で妻を異性として見られなくなった…という話もまれに耳にします。
友人や同僚など身近な人からそういったデメリットを聞き、立ち会い出産を見送ろうと決めた夫婦も。
上記はあえて立ち会い出産を選択しなかった人たちの意見ですが、他にも以下のような理由で立ち会い出産がしたくてもできない夫婦もいました。
とくにコロナ禍の現在は、感染を避けるため、立ち会いはおろか、入院後は夫は妻への付き添いができず、生まれた赤ちゃんにも面会できないというケースも増えています。
今回のアンケートでは、「上の子の立ち会い出産が感動的だったので、下の子も同じ産院を予約したが、今は立ち会い出産できないことをあとから知ってショックだった」という声も寄せられていました。
母子の安全のためにはやむを得ませんが、もし夫婦共に立ち会い出産を希望している場合、可能かどうかは必ず事前に確認しておきましょう。
立ち会い出産は家族にとって素晴らしい経験であり、妻からはお産を支えてくれた夫への愛情が深まる、夫からは大変な思いをして子供を産んでくれた妻への感謝と子育てへの意欲が高まる…といったメリットがたくさんあります。
しかし立ち会い出産をしなかった、あるいはできなかったとしても、しっかりと愛情を育み協力して育児をしている夫婦は数多く、どちらが正しいとは決められないものですよね。
これから立ち会い出産について夫婦で話し合うなら、ぜひ、お互いの希望や意向をよく聞いて、メリット・デメリットを比較した上で後悔のないように決定して下さいね。
私が結婚・出産を経験したのは今から20年前の2000年。当時は今のようにインターネットやSNSが発達しておらず、育児書以外での情報源は雑誌くらいという限られたものでした。
娘たちが小さい頃はいわゆる「ワンオペ育児(核家族で平日は母親が1人で家事や育児を担うこと)」で、娘たちには喘息やアレルギーなどの持病もあり、当時は本当に毎日大変でした。
親にとって、妊娠~出産から赤ちゃんのお世話や成長発達・幼児の「イヤイヤ期」やトイレトレーニング・園や学校でのトラブル・ママ友付き合いまで、育児の悩みや苦労はその時々で大変大きなものだと思います。
しかし、せっかく工夫してその時期を乗り越えても、子どもの成長ステージにつれ受験や教育費など次々と新しい課題が現れ、過去の悩みは記憶の隅に追いやられがち。次の世代に伝えていく機会はなかなか得られません。
まさに今、かつての自分のように悩んでいるママ・パパがいたなら、自分の経験と知識から少しでも役に立ちたい…という思いから、お役立ち情報や先輩たちの体験談をもとにした解決のヒントなどを、WEBメディアでライターとして発信するようになりました。
より的確で悩みに寄り添ったアドバイスができるよう、NPO法人日本子育てアドバイザー協会の「認定子育てアドバイザー」資格も取得。発達心理学や医学・行政支援などに関する幅広い知識を身につけています。
現在は、育児教育ライターとして子育て情報やコラムを年間100本以上連載中。
かつての自分のように子育てで悩むママやパパへ、正しい知識に基づき心がふわっと軽くなるようなあたたかみのある記事をお届けしていきたいと思います。
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