「抗うつ薬を飲み続けたら危険って周りから言われたけど本当?」「2か月以上も抗うつ薬を飲んでいるけど大丈夫なの?」
医師や薬剤師からは説明がなくても、家族や友人などから「抗うつ薬はよくない」と言われると不安になってしまいますよね。飲むのを止めようかなと思ってしまう方もいるでしょう。
今回は抗うつ薬が本当に危険なのか、うつ病はそもそもどのようにして治療していくのかなどを解説します。
薬を何か月も飲み続けていると、「こんなに飲み続けて大丈夫?」と不安になりますよね。頭痛薬や風邪薬のように身近な薬は数日しか飲まないことが多いため、長期的に薬を飲むことに抵抗があるのは仕方のないことです。
しかし、うつ病の場合、抗うつ薬を2か月以上飲み続けるケースというのは、決して珍しいものではありません。なぜならうつ病は、適切な治療を行っても回復するまでに半年から1年ほどかかるためです。
治療を始めて2か月程度なら、まだ自分に合う薬を探している段階の方も少なくありません。うつ状態が続くのはつらいと思いますが、うつ病はゆっくりと確実に治療を進めていくものです。
なぜ「抗うつ薬を飲み続けると危険」と言われる方がいるのかを調べてみました。すると、一般に次のような理由からそう言われることがあるようです。
たしかに、抗うつ薬には副作用があります。しかし、副作用がある薬は抗うつ薬だけではありません。何気なく飲むことの多い整腸剤や胃薬にも何かしらの副作用はあります。
服用を止められなくなるというのは、嘘でもあり本当でもあるでしょう。薬を飲む行為そのものに安心感を抱いている場合、効いているのか効いていないかにかかわらず飲まないと不安になってしまうことがあります。
飲んでも効かないというのは、まだ自分に合う薬を見つけられていないのでしょう。抗うつ薬に限らず、合う薬を見つけるのには時間がかかる場合があります。
薬漬けにされるというのは、基本的にありません。ただし、薬がどれくらい効いているかによって治療薬を変更したり追加したりすることはあります。
なんとなく抗うつ薬に特別なイメージをもっている方が多いため、危険と思われている方もいるかと思いますが、抗うつ薬が特別に危険な薬ということは決してありません。
そもそもうつ病は、どのようなスケジュールで治療が進められていくのでしょうか。ここでは一般的な流れについて紹介します。
うつ病だと診断された場合にまず行うのが急性期治療です。薬を少量から始め、少しずつ増やしながら効果を判定していきます。6~12週間ほどかけてうつ病の症状をコントロールし、うつ病の症状が出ない状態を目指す時期です。
うつ病の症状が薬でうまくコントロールできるようになったら、継続療法に移ります。一定量の服用を16~20週ほど続け、うつ病の症状が出ないか様子を見ていきましょう。
服用によってうつ病の症状が出なくなったようであれば、維持療法に移ります。徐々に服用している薬の量を減らし、薬がなくても症状が出ないようにしていくのです。様子を見ながら徐々に徐々に薬を減らしていくため、維持療法は1~2年、人によってはそれ以上かかることもあります。
そもそも、うつ病とはどのような方法で治療していくものなのでしょうか。「日本うつ病学会治療ガイドライン」を参考に、軽症うつ病の治療をご紹介します。
このような場合は、薬物療法が選択肢となります。うつ病だからといって、必ず抗うつ薬を服用しないといけないわけではないのです。また、抗うつ薬のほかに漢方薬を使って様子を見ていくこともよくあります。
抗うつ薬を使わない精神療法や運動療法などが行われることもあります。ウォーキングやジョギングなどの軽い有酸素運動は、うつ症状を軽減させることが可能です。体や心をしっかりと休ませながら、軽い運動を行ってみるとよいでしょう。
うつ病は100人のうち約6人が生涯にかかる病気です。決して珍しい病気ではありませんが、なかなか周りの人にうつ病のことについて相談できる環境が整っていないことも多いですよね。そこで、うつ病の治療に関してよく聞かれる4つの項目にここではお答えしていきます。
「よくならない」という期間がどれくらいなのかにもよりますが、基本的に抗うつ薬は効果が出るまでに時間がかかるものです。飲み始めてから2~4週間程度は効果を感じられないことがあります。
最初の2~4週間は効果が出るまでの準備期間ですので、体に合わない様子がなければ飲み続けてみましょう。4週間以上たっても変化が見られない場合は、薬があっていない可能性があるので医師に相談してください。
薬が増えるのは、病気が悪くなっているせいではありません。抗うつ薬は通常、少量から飲み始め、効果や副作用を見ながら量を増やしていくものです。少しずつ量が増えていくのは、治療がしっかり進められている証拠だとも言えます。
抗うつ薬に依存性はほとんどありません。ただし、抗うつ薬と併用されることのあるベンゾジアゼピン系の薬には依存性があることが知られています。ベンゾジアゼピン系の薬は抗うつ薬の効果が出始めるまでに併用で出されたり、うつ症状がつらいときの頓服として出されたりするものです。漫然と使用すると依存することがあるため、医師の指示に従って服用するようにしてください。
「危ないから止めた方がいい」という方の多くは、「止めたときの危険性」や「飲まないことのデメリット」についてはとくに考えもせず発言していることがほとんどです。
危ないと言われる根拠についても乏しいため、周りの発現を気にする必要はありません。むしろ自己判断で服用を中止することで、不安感や焦燥感が増したり、頭痛や悪心が起きたりすることがあります。
「抗うつ薬」というジャンルの薬は、市販では扱いがありません。しかし、うつ病による一部の症状をやわらげるものでしたら取り扱いがあります。
ドリエルやリポスミンなどは、一時的な不眠症状をやわらげることが可能です。処方箋が必要な睡眠薬とは違い、不眠症には使用できません。寝付きが悪い、寝ても途中で起きてしまうなどの症状が長く続いている場合は市販の睡眠改善薬では対処できないため、早めに受診しましょう。
のどのつっかえ感がある方には半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)、体力が低下し意欲がわかない方には補中益気湯(ほちゅうえっきとう)や十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)などが用いられます。
「うつ病かも」と思って医療機関を受診しても、実はうつ病以外の病気と診断されることが少なくありません。一時的な症状であれば受診するまでのつなぎとして市販薬を使うのもありですが、正しい診断をしてもらい適切な治療を行うためにも、気になる症状があるときは早めに受診するようにしましょう。
抗うつ薬を2か月程度続けるのは、珍しいことではありません。うつ病の治療は数年単位で行うこともあるため、しばらく飲み続けるのはよくあることです。抗うつ薬に関する間違った情報がネット上でも広まっているため、周りから何か言われることがあるでしょう。
しかし、抗うつ薬を飲んでいる場合、自己判断で服用を止めると離脱症状が起きることもあるためかえってよくありません。「○○の薬は危ない」という周囲からの助言はほとんどの場合、間違っている情報なので気にしすぎず医師と相談しながら治療を進めていくようにしましょう。
薬剤師としてドラッグストアで働いていくなかで「このままではいけない」と日に日に強く思うようになっていきました。なぜなら「市販薬を正しく選べている方があまりに少なすぎる」と感じたからです。
「本当はもっと適した薬があるのに…」
「合う薬を選べれば、症状はきっと楽になるはずなのに…」
こんなことを思わずにはいられないくらい、CMやパッケージの印象だけで薬を選ばれている方がほとんどでした。
市販薬を買いに来られる方のなかには「病院に行くのが気まずいから市販薬で済ませたい」と思われている方もいるでしょう。かつての私もそうでした。親にも誰にも知られたくないから市販薬に頼る。でもどれを買ったらいいかわからない。
そんな方たちの助けになりたいと思い、WEBで情報を発信するようになりました。この症状にはどの市販薬がいいのか、どんな症状があったら病院に行くべきなのか、記事を通して少しでも参考にしていただけたら幸いです。
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