赤ちゃんが母乳やミルクを飲むのをやめ、食事での栄養に移行することを以前は「断乳」と呼んでいましたが、最近では赤ちゃんが自然に卒業するのを待つという意味合いで「卒乳」という呼び方も増えています。
この2つの違いや、タイミング、進め方について具体例をまじえて解説します。
赤ちゃんを育てていて「断乳と卒乳はどっちがいいの?向いているの?」と気になっている方はぜひ参考にして下さいね。
赤ちゃんの母乳やミルクから食事への移行は、昔は「乳離れ」ともいわれていましたが、今では「断乳」「卒乳」という呼び方が主流です。
両者の違いは「誰の意志で母乳やミルクをやめるのか」という点。
断乳は親が「この時期に授乳をやめよう」と決めますが、卒乳は赤ちゃんやお子さんが自然に母乳やミルクを欲しがらなくなるタイミングを待ちます。
過去には「いつまでも母乳やミルクを飲んでいると成長に悪影響」「1歳を過ぎたら早く断乳を」と言われることもありましたが、現在、WHO(世界保健機関)では2歳まで母乳を飲んでいても栄養面では問題ないと公式に推奨しています。
食事で栄養がとれていても、心の安定や甘えたい気持ちを満たすためにおっぱいを欲しがることもあり、完全な卒乳は2歳・3歳過ぎという子も。
またママの職場復帰や次の赤ちゃんを妊娠したタイミングで計画的に断乳する場合もあり、それぞれの事情や個人差が大きいため、一概に「この時期が正解」とは言えないんですね。
いま母乳やミルクで赤ちゃんを育てている人の中には、断乳か卒乳かで迷っている人もいるのではないでしょうか。
こちらも正解はありませんが、経験者に話を聞くとそれぞれのメリットやデメリットが見えてきますので、参考にしてみて下さい。
まずは、過去に断乳したことのあるママから、よかったことや困ったことを聞きました。
つづいては卒乳を選んだママの体験です。
最後に、断乳や卒乳を進める上でのポイントを紹介します。
まだ離乳食をしっかり食べられないうちは、急いで断乳すると栄養不足になる可能性も。なかには断乳してよく食べるようになったという子もいますが、量は少なくても3回食をしっかり噛んで食べられるか、ストローやコップで水分を飲めるかなどを確認しましょう。
まだ話ができない赤ちゃんが相手でも、いきなり黙ってやめるのではなく、1ヶ月~2週間くらい前から少しずつ「もうすぐおっぱいとバイバイしようね」と話しかけ、心の準備をさせてあげましょう。関連のある絵本を読んであげるのもおすすめです。
忙しい毎日の中、母乳やミルクは他の用事の手を止めて赤ちゃんと過ごせる貴重な時間だったと思います。その時間が減ってしまっても赤ちゃんが安心できるよう、ゆっくり向き合う時間や抱っこする時間を確保してあげたいですね。
断乳・卒乳は親子それぞれに最適なタイミングがあり、予定通りにいかないこともあるかと思います。ママの気持ちや体調も大切に、赤ちゃんの様子も見ながら焦らず進めて下さいね。
私が結婚・出産を経験したのは今から20年前の2000年。当時は今のようにインターネットやSNSが発達しておらず、育児書以外での情報源は雑誌くらいという限られたものでした。
娘たちが小さい頃はいわゆる「ワンオペ育児(核家族で平日は母親が1人で家事や育児を担うこと)」で、娘たちには喘息やアレルギーなどの持病もあり、当時は本当に毎日大変でした。
親にとって、妊娠~出産から赤ちゃんのお世話や成長発達・幼児の「イヤイヤ期」やトイレトレーニング・園や学校でのトラブル・ママ友付き合いまで、育児の悩みや苦労はその時々で大変大きなものだと思います。
しかし、せっかく工夫してその時期を乗り越えても、子どもの成長ステージにつれ受験や教育費など次々と新しい課題が現れ、過去の悩みは記憶の隅に追いやられがち。次の世代に伝えていく機会はなかなか得られません。
まさに今、かつての自分のように悩んでいるママ・パパがいたなら、自分の経験と知識から少しでも役に立ちたい…という思いから、お役立ち情報や先輩たちの体験談をもとにした解決のヒントなどを、WEBメディアでライターとして発信するようになりました。
より的確で悩みに寄り添ったアドバイスができるよう、NPO法人日本子育てアドバイザー協会の「認定子育てアドバイザー」資格も取得。発達心理学や医学・行政支援などに関する幅広い知識を身につけています。
現在は、育児教育ライターとして子育て情報やコラムを年間100本以上連載中。
かつての自分のように子育てで悩むママやパパへ、正しい知識に基づき心がふわっと軽くなるようなあたたかみのある記事をお届けしていきたいと思います。
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