7月に入ればもうすぐ夏休み。小学生のお子さんには夏休みの宿題が出されますが「うちの子、ちゃんと計画的に宿題をやれる…?」と心配なママ・パパもいるのではないでしょうか。
今回は、夏休みの宿題の計画表の作り方やお子さんへの声かけ、それでも夏休みの最後にまだ終わらない場合、親が手助けしても良いのかどうか……といった疑問にお答えします。
公立の小学校では、気候や地方によって多少異なりますが、7月20日頃に1学期の終業式を行い、翌日から夏休みがスタートして8月31日まで続き、9月1日が2学期の始業式……という約40日間の日程がもっとも多く見られます。
ただ最近では、教室にエアコンが完備されたことで2学期の始業式を早めるケースも増えています。
また2020(令和2)年以降は新型コロナ流行による休校や学級閉鎖などで授業日数が不足し、夏休みを短縮して対応する小学校もありました。
このように全国的に夏休みは短縮傾向にあるなか、宿題の量は昔と比べて減っているのでしょうか?
以下は2022年8月に全国の小学生のお子さんがいる男女100人に実施したアンケートからの数字です。
「お子さんの小学校の夏休みの宿題の量は、親御さんの時代と比べて増えましたか?」という問いに対し、
減った/増えた/変わらない、それぞれほぼ同数くらいという結果になりました。
宿題が昔よりも「減った」と感じる人からはこんな意見が。
反対に「増えた」という人はこのように感じていました。
「分からない」という人は「2学期制なので単純に比較できない」「学童保育では全員で宿題をやる時間があり、ほとんどそこで済ませてきた」などが理由のようです。
なかにはこんなうらやましい声も。
夏休みの最後に宿題がたまってしまうのには色々な理由がありますが、おもに次の2つのどちらかに当てはまるかと思います。
計画を立てていないと、全体のどこまで進んだか分からないため、最後に思ったより残っていてびっくり……ということになりがちですよね。
学校で配られる「夏休みのしおり」などに計画を記入するページがあることも多いですが、1日あたりのマスが小さく、使いこなせない子も多いのではないでしょうか。
そこで、大きめの計画表を作って目立つところに貼っておくと、今日はなにをするのかが親子とも一目瞭然です。
用意するものは、ふせん(一般的なサイズより一回り大きいもの)と、大きめのカレンダーが余っていればベストですが、なければ画用紙などにマジックで線を引いて夏休みの日数分を書き込んだものを用意します。
それぞれの日付には、帰省やお出かけなどイベントで宿題ができそうにない日にあらかじめ斜線を引いておきます。
次に宿題が全部でどれだけあるのかを把握します。
そして、ふせん1枚につき所要時間1時間と想定して「漢字ドリル3ページ」などできそうな量を書き込みます。
読書感想文のように1時間で終わらないものは、何枚かに分け「本を読む①」「本を読む②」「感想文に書くことを考える」「感想文を書く①」「感想文を書く②」…のように分割します。
そして、用意したカレンダーに「この日は3時間宿題をするから3枚」と考えながらふせんを貼り、宿題を割り振っていきます。この作業はお子さんが主体になって行うのがポイント。
実際にやってみると「この週は毎日ドリルばかりで飽きそうだから1日工作を入れよう」とか、「1日でこんなにたくさんできないかも」「習い事のある日は少なめにしよう」など、視覚的にも分かりやすく、子供なりに工夫が生まれます。
親としては色々言いたくなるかもしれませんが、お子さんから意見を求められるまではできるだけ口をはさまず見守りましょう。
もし計画が今ひとつで失敗しても「これではうまくいかない」と知り「どこを改善すればうまくいくのか」を考えるという、非常に良い体験ができます。
次に、立てた計画が順調に進まないというパターン。
特に多いのが、夏休み開始直後にたくさん詰め込みすぎて飽きてしまう、あるいは「もうこんなにやったから後は楽勝」と思いこんでそのまま手を付けないうちに8月末を迎えてしまうパターンです。
また、少し遅れが出てきた時点で嫌になってしまい、せっかく立てた計画に見向きもしなくなるという子もいます。
この場合、週に1回くらいのペースで親子で計画を見直すのがおすすめです。
計画通りに進んだ場合、あるいは先取りしている場合などは、ボーナスとしてアイスやゲーム時間の延長など、ちょっとしたご褒美をあげるのも楽しいですね。
もし遅れている場合も、1週間程度であれば「じゃあこの日は日曜だけど、出かける前に1時間だけやろうか」など、手が付けられなくなる前に無理なく変更できるでしょう。
計画も立てたし、定期的にチェックしてきたにも関わらず、明日から新学期なのに宿題が終わらない……そんな時はどうすればいいのでしょうか?
まずは、お子さんに「どうすればいいと思う?」と聞いてみることをおすすめします。
お子さんが「もう提出が遅れて怒られてもいい」と言えば、できるだけそれを尊重してあげて下さい。連絡帳などで先生に伝えておくのもいいですね。
ただし、そのままやらないのではなく、いつまでに仕上げるのかをきちんと決めてその期限は守るように声をかけてあげましょう。
「どうしたらいいか分からない」と半泣きの場合は「とにかくできるところまでやろう」と励まして、できるだけ側にいてあげられるといいですね。
また問題が解けないときに、答えではなく考え方を教える、ヒントを出すといった手伝いはしてあげても構わないでしょう。なんとか完成したら、叱らずに「がんばったね」と声をかけ「来年はどうしたらいいと思う?」と考える機会が作れればベストです。
小学校は6年間あるので今年失敗してもそれが来年の糧になります。お子さんの成長を楽しみながら、計画表を立てたり見直したり、長い目で進めて下さいね。
私が結婚・出産を経験したのは今から20年前の2000年。当時は今のようにインターネットやSNSが発達しておらず、育児書以外での情報源は雑誌くらいという限られたものでした。
娘たちが小さい頃はいわゆる「ワンオペ育児(核家族で平日は母親が1人で家事や育児を担うこと)」で、娘たちには喘息やアレルギーなどの持病もあり、当時は本当に毎日大変でした。
親にとって、妊娠~出産から赤ちゃんのお世話や成長発達・幼児の「イヤイヤ期」やトイレトレーニング・園や学校でのトラブル・ママ友付き合いまで、育児の悩みや苦労はその時々で大変大きなものだと思います。
しかし、せっかく工夫してその時期を乗り越えても、子どもの成長ステージにつれ受験や教育費など次々と新しい課題が現れ、過去の悩みは記憶の隅に追いやられがち。次の世代に伝えていく機会はなかなか得られません。
まさに今、かつての自分のように悩んでいるママ・パパがいたなら、自分の経験と知識から少しでも役に立ちたい…という思いから、お役立ち情報や先輩たちの体験談をもとにした解決のヒントなどを、WEBメディアでライターとして発信するようになりました。
より的確で悩みに寄り添ったアドバイスができるよう、NPO法人日本子育てアドバイザー協会の「認定子育てアドバイザー」資格も取得。発達心理学や医学・行政支援などに関する幅広い知識を身につけています。
現在は、育児教育ライターとして子育て情報やコラムを年間100本以上連載中。
かつての自分のように子育てで悩むママやパパへ、正しい知識に基づき心がふわっと軽くなるようなあたたかみのある記事をお届けしていきたいと思います。
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