「寝ても疲れが取れない」「最近疲れやすくなってきた」こんな悩みを抱えてはいませんか?
「仕事や育児が忙しいから」「歳をとったから」と疲れやすくなってしまったのは仕方がないと諦めている方は、この記事を読んでみてください。
あなたの疲れやすさの原因は「呼吸」にあるかもしれません。
今回は、呼吸と疲労の関係と、正しい呼吸の方法を紹介していきます。
実は私たちが無意識に行っている呼吸は、疲労と深い関わりがあります。
人間は呼吸を行う事で体内に酸素を取り入れ、生命活動に必要なエネルギーを生み出しています。
口呼吸や浅い呼吸では、体内に十分な酸素を取り入れることができません。
その結果、代謝や血流の悪化が引き起こされ、疲れやすさを感じやすくなります。
この状態を「かくれ酸欠」と呼び、私たちの気付かないうちに酸素が足りなくなり、さまざまな不調を引き起こしています。
かくれ酸欠は自分では気づきにくいのが特徴です。
ここでは、かくれ酸欠のセルフチェック項目を以下にまとめています。
3~5個当てはまった場合は、かくれ酸欠になりやすい体質といわれています。
6個以上当てはまった場合は、かくれ酸欠の可能性がありますので、正しい呼吸法を身に付け早急に対処しましょう。
鼻から息を吸う「鼻呼吸」はできていますか?
鼻呼吸は口呼吸と比べて、酸素供給量が多いのが特徴です。
普段から「口呼吸」を行っている方は、呼吸が浅くなっている可能性があります。
また最近ではマスク生活のため、息苦しさから口呼吸になっている方が増えているようです。
以下に正しい鼻呼吸の方法をまとめています。
鼻呼吸を行う際には、姿勢を正して肺の圧迫を防いでください。
この鼻呼吸の方法を、30分に10回程度意識して行うと、かくれ酸欠が改善されます。
疲労の回復に良質な睡眠は必要不可欠です。
眠れない時に効果がある呼吸法として「478呼吸法」をご存じですか?
478呼吸法とは、アリゾナ大学医学部のアンドリュー・ウェイル教授が提唱した呼吸法です。
この478呼吸法を実践することで、高い睡眠効果が得られたという実験結果がでています。478呼吸法は別名を「マインドフルネス呼吸法」と呼び、ヨガの瞑想で用いられる呼吸法を応用したものと言われています。
478呼吸法の方法は以下の通りです。
ポイントは、焦らず自分のペースで行うことです。
慣れてきたら少しずつ呼吸を深めることで、良質な睡眠効果が得られます。
眠りが浅い方は、ぜひ試してみてくださいね。
呼吸は自律神経とも深い関わりがあります。
呼吸の質の悪化は、自律神経のバランスを崩し、身体の不調やさまざまな病気に繋がりやすくなります。
普段の呼吸は無意識化で行っていますが、呼吸の質は意識して上げていくことが可能です。
普段の呼吸で意識していただきたいポイントは「姿勢」「有酸素運動」「鼻呼吸」の3点です。
猫背の方は要注意です。
猫背は胸郭の広がる範囲を狭めてしまい、呼吸が浅くなっています。
スマートフォンやパソコンを長時間使用する方も、前かがみの姿勢が癖になってはいませんか?
普段から姿勢を意識することで、呼吸の質を高めることができます。
呼吸は鼻や口で行っているのではなく、肺を膨らませたり縮ませたりすることで行っています。
肺を動かす筋肉を呼吸筋と呼びます。
呼吸は無意識に行っていますが、加齢によって呼吸筋は衰えてくるため、呼吸筋を十分に使えていない人も多いです。
この呼吸筋を鍛えるには、有酸素運動が有効です。
有酸素運動を取り入れて、意識して呼吸筋を鍛えることで、呼吸の質を上げていきましょう。
鼻呼吸は外から侵入する花粉や埃、ウイルス、細菌などの異物から体を守ってくれています。
最近はマスク生活のため、口呼吸の人が増えています。
朝起きたら口が乾いていたり、知らず知らずのうちに口が半開きになっていたりする方は注意してください。
鼻呼吸のコツは、舌を正しい位置に戻すことです。
舌が上顎に密着しているのが正しい位置ですが、口呼吸が癖になっている方は、舌の筋肉が衰えているため、正しい位置をキープするのが難しくなります。
呼吸と疲労には、とても深い関わりがあります。
常に呼吸を意識し続けることは難しいので、疲れを感じた時には今回紹介した鼻呼吸の方法を試してみてください。
慣れないうちは、鼻呼吸に苦しさを感じるかもしれません。
苦しさを感じる方は、口呼吸が癖になっています。
楽に呼吸ができるようになった時には、自分の体が疲れにくくなっている証拠です。
ぜひ、試してみてください。
本業では約10年間、病院での理学療法士業務を経験し、現在はデイサービスで機能訓練指導員として働いています。 プライベートでは、小学2年生と3歳の兄弟の子育てに日々奮闘しながら、ライターとしても活躍中です。