母がまだ元気だったころ、初夏に『私は今の季節が好き。若葉が芽を吹いて、次々と緑が濃くなってワクワクする!』と言ったら『あなたは若いのね』と言われました。ただ、この頃は季節が超特急で過ぎていき、ワクワクする季節は足早に通り過ぎてしまいます。
それでもまだこの季節の楽しみ方はあります。珍しい食材を見つけたり、『今日はイタリアンの気分!』とか、時には自分の子供の頃を思い出して、思い出話をしながら『ママが子供の頃、大好きだったの』でも良いと思います。きっと食事の時間が楽しくなります。
(材料は特記がない限り2人分です)
(使用しているめんつゆは2倍濃縮のものです)
前回:望ましい食習慣を簡単に楽しく、おしゃれにクリアしましょう!
挽肉とみそで作る肉みそは多めに作っておくと、ご飯に載せたり、冷ややっこに載せたり便利に使えます。
何もつけないで油で揚げることを素揚げと言いますが、野菜の場合は水がついていると油が跳ねるので、水気をペーパータオル等でふき取りながら揚げます。油の温度は高いと焦げてしまうので、パン粉を一粒落として、底まで落ちてゆっくり上がってくる状態が150度~160度位です。しし唐やオクラなど中が空洞になっている野菜は、少し切れ目を入れておくと爆発しないで済みます。
モロヘイヤはエジプトの王様の病気を治したと言われる栄養価の高い野菜です。1980年代の健康ブーム真っ最中に日本に紹介されました。当時はよく食べたものです。
レシピに『茹でます』と書いてある場合に、どうしますか?たいていの場合、鍋に材料が浸かるくらいの水を入れて火にかけ、沸騰したら食材を入れて軟らかくなったら、鍋から取り出します。青物は色がきれいに保てるよう、またそれ以上熱が加わって軟らかくなり過ぎないように冷水にとります。しかし肉や魚などは旨味が流れ出すので、そのまま冷まします。一方、地中に埋まっていた野菜(根菜類)は繊維が硬いので、水からゆっくり茹でます。葉野菜が2~3分で茹で上がるのに比べ、根菜類は茹でる時の大きさや、切り方によりますがもっと時間がかかります。アクを取るためだけに茹でる場合は軟らかくならなくてもさっとゆでて、改めて煮る場合もあります。
アボカドは購入したら、指の腹で触って、カチカチではなく弾力を感じるくらいが食べごろです。色も大切だが、色だけを見ていたら軟らかくなりすぎる場合があります。そんな時はスープがおすすめです。
暑くなってきたら、冷たいスープがおいしいです。いろいろな野菜や果物をミキサーにかけて、牛乳とスープを加えたら思いがけない美味しいスープが出来上がります。野菜ジュースと違って、食物繊維も丸ごといただきますので、お腹にも良いスープです。
中華麺の使い方はいろいろあると思います。ラーメンはスープ作りがハードルが高いので、ソース焼きそばや、あんかけ焼きそば、又はお好み焼きに入れる位でしょうか?思いついて、パスタ風にペペロンチーノにしたら、とてもおいしかったのでご紹介します。
昔はパスタと言う言葉も知りませんでしたから、スパゲティと言えばハムと玉ねぎ、にんじんなどを具にして炒め、ケチャップで味をつけるものだと思っていました。さまざまな形や太さのパスタの中でスパゲッティーニと呼ばれるのは直径1.4㎜前後のロングパスタのことだそうです。ちなみにマカロニと呼ばれているものはショートパスタと言われるものです。
シーフードと呼ばれるものには食用になる魚介・海藻類全般を指します。しかし一般的にはエビ・イカ・貝類を指すことが多いような気がしますが、近頃は生食用サーモンや、スモークサーモンを使うことも多くなってきました。
冷凍のシーフードの中にはあさりのむき身といか、えびが入っていました。冷凍庫に常備しておけば、サラダやあんかけそば、パスタ等に上手に使えそうです。
凍らせた果物や野菜をミキサーにかけてシャーベット状にした飲みものをスムージーと言います。少し熟しすぎた果物やちょっと酸っぱかったものを活用しても、ヨーグルトなどを足せば美味しいスムージーができます。
スムージーはヨーグルトでなくても、豆乳や牛乳などを使って小松菜などと一緒にミキサーにかければ爽やかな緑のスムージーになります。りんごやバナナを入れると飲みやすくおいしくなります。
チリコンカンとはおかしな名前ですが、これはアメリカの料理でテキサスの郷土料理のようです。テキサス州にはメキシコ人が沢山住んでいて、スペイン語で牛肉の入った辛い料理と言うような意味らしいです。
本来はメキシコ風の辛い料理ですが辛くしてないので、朝食にパンと一緒に食べると、牛乳やヨーグルトを添えるだけで美味しい朝食になります。冷蔵庫で4~5日は保存できます。火加減は材料の様子を見ながらこまめに調整した方が効率よく調理ができます。
なすはインド原産で、世界中で栽培されています。普段私たちが食べている以上にいろいろな料理があるようです。
なすは生でも食べられるので、オイル無しでも浅漬けのようにしその葉やミョウガなどと一緒に少しもみこんで、しんなりしたらおいしく食べられます。
いろんなきのこが野菜室に余っていませんか?色々集めてサラダや煮びたしなどで片づけましょう。
煮物は味が少し薄いようでも、冷めていく段階で味が入っていくので煮ている段階でしっかりとした味だと、冷めたら少し濃く感じるでしょう。煮びたしが物足りないようなら、ごま油などで炒めてから煮るとコクが出ます。
ぷりぷりした新鮮なとうもろこしをもらったのでご飯に炊き込んでみました。
とうもろこしごはんはこの季節には一度は作りたいメニューです。しょう油やバターで味付けをするという方法もあるようですが、塩をほんの少し加えるシンプルなものがとうもろこしの甘味が感じられて美味しい気がします。「芯を一緒に炊き込むとだしが出る」と料理番組で見て以来、芯も一緒に炊き込んでいます。
子供が小さい頃、よく作っていたメニューです。ピーマンの嫌いな子は多いと思いますが、私も食べられなくて、小学校の時ピーマン入りのサンドウィッチを持たせられて、放課後までかかって食べたことがあります。
ピーマンに詰めるのが面倒だと思われる方は、ハンバーグ状に丸めて、ピーマン、にんじん、きのこなどを加えてソースで味付けをして、煮込みハンバーグにするのも良いでしょう。ピーマンやにんじん嫌いさんも細く刻んであれば食べてくれるかも。ピーマンのように癖の強い野菜は、子供の時に美味しいと感じないのが普通なので、あまり無理に食べさせようとしなくても良いと思います。
生のさやいんげんが出回っている季節ですが、和え物にする場合は小さな子供や高齢者には冷凍のいんげんの方が、軟らかくて食べやすいと思います。
さやいんげんは栄養上は緑黄色野菜に分類されます。これはそのまま熟すと中のいんげん豆が大きくなってはじけて出てきます。モロッコ豆なども同じ仲間です。いんげんも最近は細い品種があるので、筋もあまりないように思います。6月~9月頃が旬です。カロテンが豊富なので、炒め物などにも良いと思います。
かぼちゃをよく買いますが、べちゃっとして甘味が薄くてがっかりという事があります。おいしくないときはスープにするとおいしく食べられます。
トマトや玉ねぎ、じゃがいもなど季節の野菜と鶏のささ身などを蒸して、ミキサーにかけても美味しいスープができます。食欲のない時は冷たくすると飲み物感覚で栄養が摂れます。
しその香りは好き嫌いがあるのかもしれませんが、しそは縄文時代の遺跡から発見されたというくらい古くからある香味野菜です。縄文時代の人はどんな使い方をしていたのでしょうか?
しらす干しなどはすぐに食べる場合はよいですが、この季節には温かいものと混ぜ合わせる時は熱湯をかけて冷まして使いましょう。
つけ合わせにしたにらが香りが強いので、豚肉の方は塩、コショウだけで単純に味をつけました。
肉を焼く場合に、強い火でサッと焼いた方が硬くならず、表面に膜ができて肉汁が外に流れ出ないのでおいしく食べられます。
にらは昔はあぜ道などに生えていて、刈り取ってもすぐ新芽が出てきて、常時献立の中に使われていた気がします。
にらは東アジアの各地で栽培されており、体が温まり、精力がつく野菜として寒い地方では古くから利用されています。種と葉は漢方薬としても利用されています。5月~10月が旬です。
なすやピーマンは油と相性が良いので、炒め煮にすればコクのある煮物になります。
豚肉や鶏肉などを加えれば、主菜にもなるメニューです。ショウガやニンニクで味付けを変えたり、しょうゆ味をみそ味に変えたり、カレー味、ケチャップ味等々いくらでもバリエーションが広がります。料理は日々のことですので、その時の都合や気分でもっと自由に楽しめば良いと思います。これは料理をする人の特権です!
娘からかつおのたたきが届いたので、ご馳走丼にしようと作ってみました。たまにはこんな食べ方もおいしいです。
丼ものやカレーなどはいつもの茶碗と違うと、ついご飯を盛り込み過ぎてしまいます。普段から主食の量を決めておくと食べ過ぎないで済みます。長芋も炭水化物なので、この一品だけでかなりの炭水化物量になります。
食材は切り方によって食感が変わったり、柔らかさや、味のしみこみ方が違ってきます。れんこんのサクサク感が楽しめたら良いと思ってれんこんを乱切りにしましたが、しっかり煮れば良いですが、硬さの残る大きめの乱切りは少し食べづらい感じがしました。小さい人や高齢の人には半月に切った方が食べやすいと思います。
おかひじきは海藻のひじきに似ているのでこの名前が付きました。海岸の砂地に自生していたようですが、17世紀ごろから栽培されていました。山形や千葉が産地とされています。
おかひじきはいつも売っている野菜ではないので、見かけたら買ってみてください。野菜室で1週間以上保存がききます。一袋買えば2回は楽しめます。食物繊維やカルシウム、鉄分が多いようです。
夏になるとニュージーランド産のリンゴが出てきます。野球のボールより少し小さい位の大きさで、外国では日本のような大きなりんごを見たことがありません。元々のりんごはこんな感じかなと思わせてくれます。5月~9月頃まで日本のりんごのない時に出回ります。甘酸っぱくてしゃっきりした歯触りが、暑くなる季節にはおいしく食べられます。
最近栄養指導をする時に、家庭で料理をする人が少なくなってきていることを実感しています。
―料理をするのは好きではない。元々料理を知らない。一人だから作っても仕方がない。材料を買っても高いし、無駄になる。材料が残ったら、捨てることもある。作ったら、後片付けをしなくてはいけない等々―
料理本の傾向も「10分でできる」とか「頑張らない」とか「楽々」「手間なし」「簡単」などの言葉が目につきます。料理をして疲れると思うような作り方では、長続きがしません。もっと単純に考えても良いと思います。でも基本的なことが分からなければ、簡単に作ることができません。
次回も基本的なことを踏まえながら、簡単においしくできるような料理を作ってみたいと思います。