2019/01/31

インプラント治療を希望される患者様によく聞かれる質問に

「骨粗鬆症と診断されたが、自分のような弱い骨にインプラントは出来ますか?」というものがあります。
結論から言うと、「インプラントに影響は無い」と、なります。
しかし、リスクは骨粗鬆症に対する治療薬にあります。

骨粗鬆症の治療薬がインプラントに与える影響

  • ビスホスフォネート製剤(BP製剤)
    飲み薬:フォサマック、ボナロン、ボノテオ、リカルボン、ベネット、アクトネル、アレンドロンなど
    注射薬:ゾメタ
  • ヒト型抗RANKLモノクローナル抗体製剤
    注射薬:プラリア

骨粗鬆症に対する薬にはいくつか種類がありますが、上記の薬を飲んでいると口腔内に外科処置を行うと、顎骨壊死が起こる可能性があります。これはインプラントに限らず、抜歯等でも起こります。

「では、これらの薬を処方されておるとインプラント治療は受けれないのか?」

大きく分けて飲み薬か?注射か?によります。
注射を受けられてる方は残念ながら禁忌です。
飲み薬の場合、条件次第では可能です。
その条件とは投与期間が4年以内である事です。
以前は3ヶ月休薬してインプラントに臨めば大丈夫だと言われてましたが最近の見解だと休薬すると投薬再開時に一気に骨粗鬆症が進行してしまうとの報告がある為、むしろ休薬が禁忌と言われており、現在は投薬を継続した状態で注意深く行います。

骨粗鬆症が関係するインプラント治療の注意点

  • 感染は顎骨壊死を惹起させますので徹底した感染管理を行います
    ⑴術前の歯石除去等、口腔衛生管理を行う
    ⑵抗生剤の予防投与
    ⑶喫煙、糖尿病、免疫抑制剤服用など感染リスクが高い方には改善後行う
  • 骨造成を伴う大きな侵襲のオペは避ける
    インプラントは周囲に最低でも2ミリの骨の中に埋入しなければならず、その為に骨を造成する事を頻繁に併用しますが、侵襲が大きくなります。インプラントは細く短いタイプを選択し、これを回避します
  • 術野をしっかり閉鎖させ、かつ、骨の凹凸を無くすよう平滑な面に仕上げる

以上、インプラントと骨粗鬆症自体に成功、失敗の因果関係は認められませんが、骨粗鬆症治療薬がインプラントを含めた外科が骨壊死を引き起こしてしまう可能性があるので注意が必要ないしは禁忌となります。

コラムニスト|医療法人KDCかみなか歯科 理事長:上中 茂晴

医療法人KDCかみなか歯科

診療内容

歯科・小児歯科・矯正歯科・歯科口腔外科・インプラント・ホワイトニング・歯周病・入れ歯

所在地・アクセス

〒738-0025 廿日市市平良1-17-50 Tel:0829-20-4888
  • JR廿日市駅から徒歩7分・広電廿日市駅から徒歩7分
  • JR廿日市駅から車で2分のところのセブンイレブン前にかみなか歯科はございます。

理事長  上中 茂晴 

広島県にある廿日市市平良「精密な検査とカウンセリング。原因から改善して、治療する」をモットーに、大阪で10年間勤務し、学んだ最先端の技術を、郊外でも最新の治療を提供すべく地域密着型の治療を提供している「かみなか歯科」です。
● 拡大鏡、歯科用顕微鏡を用いて7倍から20倍に拡大した視野のなか行う精密治療
● CTも用いた3次元診断
● 歯科麻酔医による全身管理の元、安全に行う外科処置
の3つの特徴を軸に安心、安全な治療を提供しております。

800本以上のインプラントを埋入してきた確かな実績を元に、CT分析ソフトを用いた事前シミュレーションと、歯科麻酔医による全身管理のもと安全に手術に臨めています。痛みや腫れが少ない麻酔を使用して、寝ている間に手術を終えることが可能です。

また、歯の温存を図る歯周病治療として、歯のクリーニングを行う機器の中で最も歯茎への負担が少ない「エアーフローマスター」を導入。歯周病菌の状況や変化も動画撮影し、口内のリスク管理を行います。歯周病により失った骨を再生させる再生療法を行う資格も取得しております。

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