適切な診断とわかりやすい説明で「早く治す」を目指します!
医師を志したのはなぜですか?
私自身、子どもの頃に皮ふの病気で悩んでおりました。その経験から医学の道に興味を持ち、同じ悩みを感じている方の治療に携わりたいと思い、医師を志しました。広島大学医学部を卒業して、研修医として医療について学ぶ中で、特にアトピー性皮ふ炎に興味を持ちました。皮膚科を専攻し、大学病院など基幹病院でさまざまな皮膚疾患の治療を学び、ドイツへ留学しアトピー性皮ふ炎の専門性をみがきました。そして、2020年4月からは内科・小児科である母が1983年から開業していた岩本医院を引き継ぎ、岩本皮ふ科アレルギー科としてリニューアルしました。これまで学んできたアレルギーに対する知識、経験を生かして、主に皮ふのアレルギー疾患(じんま疹・アトピー性皮ふ炎など)でお悩みの方のお力になりたいと思っております。もちろん、岩本医院より引き続き内科・小児科の診療に、皮ふ科・アレルギー科が加わり、地域の皆様の役に立つクリニックにしたいと思っております。
なぜドイツに留学なさったのですか?
なぜ?ドイツかということですが、そこにアトピー性皮膚炎のエキスパートがおられたのが理由です。皮膚科専門医を取得後は、アトピー性皮膚炎を極めようと思い、そのためにはしっかり基礎から病態を勉強する必要があると考えました。そこで、世界で知られているアトピー性皮膚炎の第一人者であるドイツBonn大学の皮膚科のThomas Bieber教授(写真の左から3人目)のところへ飛び込み、2年半にわたり研鑽をつみました。そこでしっかりと研究を重ね、アトピー性皮ふ炎の病態を理解して治療に活かしていくこと含め、深いところまで勉強することができました。(ドイツでの研究の詳細は、Iwamoto K, Stroisch T,‥ Bieber T. Allergy, 73: 2205-2213, 2018.に掲載されています)
この経験は、ドイツから戻ってきた後もアトピー性皮ふ炎を含め、蕁麻疹や血管性浮腫など幅広いアレルギー疾患の治療にも役立っています。大学病院に在籍中には、多くの医師が参考とする「治療指針」という本の蕁麻疹の項目の執筆を担当させて頂き、厚生労働省が発信する「副作用対策マニュアル(血管性浮腫)」の改訂委員にも携わっておりました。
診察でのこだわりはありますか?
患者さんへわかりやすく説明するために、写真やイラストを使った説明用紙を使っています。治療の進め方やどのくらい続ければ治癒していくのか、言葉だけで患者さんに説明しても診察室を出てしまうと忘れてしまうことがあります。そこで、写真やイラストを使って説明することにより、目でも見ていただき、後から思い出していただきやすくしています。また、治療の経過を分かりやすくするために、患部の写真を撮らせていただき、治療の効果をチェックするようにしています。良くなっているのが判れば通院と治療のモチベーションになるのでは、と考えています。当医院のスタッフもとてもやさしく、塗り薬はまずスタッフが塗ってお手本を示し、薬ごとの塗り方を患者さんに知ってもらうようにしています。皮ふの病気は塗り薬が多いため、適切に使っていただいて早く治せるように心がけています。アトピー性皮ふ炎は特に治療期間が長いため、上手になるべく早く患者さんの負担が少ない治療に移っていただけるような工夫が必要と考えています。
最後に読者の皆様へメッセージをお願いします。
岩本皮ふ科アレルギー科では、適切な診断とわかりやすい説明で、早く治すことを心がけています。医師としては当たり前のことですが、私自身がこの当たり前のことを忘れないように診察を行っております。皮ふの病気はほかの病気と違い、高熱が出たりとか激しい痛みがあって仕事や学校に行けなかったりというようなことがないかもしれません。ちょっとかゆいだけと放置してしまいがちです。しかし、鏡で自分の姿を見て気になったり、周りの人から「顔が赤いよ」と言われて落ち込んだりすることが、生活のモチベーション低下にもつながります。少しでも皮ふに気になる部分があったら早めにご相談にお越しください。トラブルの原因を見つけて、なるべく早くそのトラブルから解放されるよう、一緒に取り組んでいきましょう。