開業前に考えておくことが必要な事。
「さぁ開業しよう!」そう思っても、いざ開業に向けてどう動けばよいかが分からないという先生は多いかと思います。
・ホントに自分は開業が向いているのだろうか?
・開業までのスケジュールは?
・開業場所はどこにしよう?
・事業計画って必要なの?
・自己資金はどの程度必要?
・銀行から借り入れをする場合に考えておくことが必要な点は?
・収入はどのように予測を立てる?
・毎月かかる費用ってだいたいどの位?
・内装の設計はどうする?費用面は?
・医療機器の選定はどうする?予算は?
・人材はどのように募集する?
・税務関係の届出、保健所へはどのような届出が必要?
などなど、挙げればキリがないほど疑問点が浮かんでくると思います。
本ページでは、「開業を考えているけど何から手を付けて良いか分からない」「将来的に開業を考えており、少しずつ勉強を始めていきたい」そんな先生方に向け、開業までにすべきこと、考えておくことが必要なことを記事にしていき、開業に関する先生の不安を少しでも和らげることが出来ればと思っております。
初回となる今回は、開業前にまず考えておくことが必要な事についてです。
開業を志す動機として、「自分の思ったような診療スタイルでやっていきたい」「生まれ育った地域に医師として還元したい」「勤務医のままでは報酬が上がらない」「勤務医では日々の業務に追われて自己実現が難しい」など、様々な理由があるかと思います。しかし、国の財政は厳しく医療機関の主な収入源である「診療報酬」は年々マイナス改定となっており、昭和の時代と比べ経営的に難しくなっていることは事実です。
一度開業すると大きな金額の借入や人の雇用などがあり、一度事業を始めると「向かないからやっぱりやーめた」ということが難しい状況になります。そこでまずは勤務医と開業医の違いについて述べていき、開業に向けた意思決定について考えていきたいと思います。
開業を志すにあたり、前述の通りその動機は先生の数だけ理由があります。
しかし、開業すれば勤務医時代の悩みが全て解決するわけではありません。また、勤務医時代とは異なる悩みも発生してきます。
そこでまずは開業医と勤務医それぞれのメリット、デメリットについてまとめてみました。
まず診療面で大きく変わってくることが患者層です。
ご自身が将来に渡ってどういった診療を行っていきたいかを考える必要があります。開業医の場合、慢性疾患のかかりつけ患者を診療する事がメインになることが多いです。そして診療方針も自身の考えに基づいて行うことができます。勤務医の場合は手術症例や先進的な治療を行う患者を診療する事がメインになると考えます。診療方針は病院の方針に沿った診療を行う必要があります。
つぎに経営面についてです。
まず、収入に関しては開業医であれば自分が診療しただけ収入にダイレクトで返ってきます。その分患者数が少ないと自身の収入も大きく減少してしまいます。逆に勤務医の場合、どれだけ手術をこなす、患者数を診療した場合であっても、自身の収入にダイレクトに反映することはありません。しかし、例えばコロナ等の影響で患者数が大きく落ち込んだ場合であっても開業医と比較し収入が落ち込むことは少ないと考えます。
いかがでしたでしょうか?
ご自身の自己実現にむけ開業することは最適な方策でしたでしょうか?
やはり自分は開業がしたいという先生方に向け、今後は開業に必要な基本的な知識について御紹介していきたいと思います。
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