2021/06/14

牛肉は部位によって貧血の予防改善や脂肪燃焼が期待できます。

貧血には豚などのレバーが効果が高いのですが好みが分かれ、高い頻度で食卓に並ぶのは抵抗がある人もいるかと思いますが 牛肉は部位ごとにスーパーなどでも通年手に入り、家庭料理でもよく使うお肉の一つだと思います。

今回は牛肉の栄養価と牛肉の赤身肉を使用したレシピについてです。

牛肉について

牛肉は、鉄を多く含むので貧血の予防改善効果が期待できます。鉄には植物由来の非ヘム鉄と動物由来のヘム鉄があります。働きは同じですが、ヘム鉄のほうが吸収率は5〜10倍高いので牛肉は効率よく鉄補給ができる食品の一つです。

また、必須アミノ酸(体内では合成されず、食べ物から補給しなければならないアミノ酸)のバランスが良く、赤身肉は脂肪燃焼効果のあるカルニチンも含むので、エネルギーの代謝を高めます。ただし部位によっては脂肪が多く、高エネルギー量になるので注意が必要です。脂質の多いバラ肉や肩ロースは高エネルギー量、赤身肉は脂肪が少なくエネルギー量も低くなります。摂取エネルギー量をコントロールしたい人は、部位や調理法に気をつけましょう。

牛肉の部位別脂質量(100gあたり)

肩ロース脂つき 37.4g
バラ脂質つき 50.0g
ヒレ 15.0g

含まれている栄養価

タンパク質
タンパク質は20種類のアミノ酸の組み合わせによって作られたものです。これが骨格や筋肉、皮膚、毛髪、内臓などあらゆる組織を構成しています。 摂取したタンパク質が有効に利用されるために必要なビタミンであるビタミンB6を一緒にとると効率よく摂取できます。
コレステロール
脂肪の一種でエネルギーにはならずに、細胞膜や胆汁などの原料になります。取り過ぎてしまうと血中総コレステロール値が高くなり、虚血性心疾患などのリスクが高まるので注意が必要です。
カルニチン
動物の肉に多く含まれており、体内で脂肪を燃焼させるのになくてはならない成分です。豚肉、鶏肉と比べて牛肉に非常に多く含まれています。

鉄分補給レシピ!!ローストビーフ

材料 2人分

●牛肉かたまり 200g
●塩 2g
●黒胡椒 適量
●にんにく 1片
タレ
●玉ねぎ 1/2個
●りんご 1/4個
●赤ワイン 大さじ3
●醤油 大さじ4
●蜂蜜 大さじ2
●コンソメ 小さじ1
●にんにく 1片

栄養価1人分

エネルギー 322Kcal
タンパク質 25.0g
脂質 10.9g
炭水化物 25.6g
3.7mg

作り方

ローストビーフ
  1. にんにくをすりおろす。オーブンを120度に余熱しておく。
  2. 常温の牛肉に塩胡椒とにんにくをすり込む。
  3. フライパンで牛肉の表面を強火で焼く。
  4. 120度のオーブンで25分焼き、アルミホイルに包み20分ほど置いておく。
タレ
  1. 玉ねぎとりんごをすりおろす。
  2. フライパンに材料を全て入れ煮詰める。
POINT
  • 牛肉を常温にすることで生焼けを防ぎます。
  • アルミホイルに包み込むことで肉汁を閉じ込めてしっとりします。
  • タレは多めに作り冷凍しておくと便利です。

身近な食材の栄養を知っていると、貧血など少し体調が崩れた時に何を食べれば良いのかがわかるようになります。 身近な食材や好きな食べ物の栄養を知ることは役に立ちとてもワクワクします。すこしでも栄養の楽しさを感じ、健康に繋げて欲しいです。

コラムニスト

管理栄養士  天野 裕葵 

給食委託会社で病院の献立作成や厨房業務に携わった後、フリーランス管理栄養士として栄養コラム執筆やレシピ開発、栄養価計算などを行なっています。
私は、管理栄養士が国家資格にも関わらず社会的地位が低いことに疑問を感じています。もっと世の中に貢献できることがあるはずです。管理栄養士の活躍が人々の毎日を健康にすると信じております。
私は、管理栄養士の専門性を活かし、栄養学の楽しさを知ってもらう、興味を持ってもらうことが大切だと感じております。
そして、栄養学を通して「食の大切さ」を伝えてゆき、「健康な毎日」の実現に繋げていきたいと思っております。


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