インポテンツ
インポテンツ(勃起不全、ED、勃起障害)とはED(erectile dysfunction)勃起不全あるいは勃起障害のことです。 つまり、勃起できない、または勃起しても持続しない症状を言います。
インポテンツの原因
通常、神経系統と血管系統が正常に働くことにより勃起が起こりますが、何らかの理由でどちらか一方、または両方が正常に働かなくなることで発症します。一般的にインポテンツは、ストレスが要因だと認識されることが多いですが、実際には精神的ストレス以外にも様々な要因が考えられます。インポテンツの中でもいくつかの種類に分類され、トラウマや不慣れさから来る焦り等精神的ストレスが原因となる機能性ED、手術等で血管や神経が損傷していたり、糖尿病等の生活習慣病やうつ病等が原因で血管や神経が正常に働かなかったりと身体的な要因から起こる器質性ED、心理的要因と身体的要因どちらも考えられる混合性EDの他、薬の副作用やホルモンの乱れ等、その他の要因で生じるものに分かれます。
インポテンツの症状
性的な興奮を抱き、性的欲求があるにも関わらず、全く勃起しない、或いは勃起しても持続しない「中折れ」と言われる症状が見られます。勃起はするものの硬さが足りないケース等、症状には個体差があるものの、満足できる性交が行えません。心の欲求と身体が結び付かないため、正常な性生活を送ることができずにストレスになり得る病気です。インポテンツは、加齢やストレスの自覚に関わらず発症することがあるため、身近な病気だといえるでしょう。夜中、または朝目覚めた時に勃起しない場合や陰部や臀部周辺に痺れを感じる場合等は、EDの兆候の可能性もあるため注意が必要です。
インポテンツの予防と治療
まずは医師による問診や診察によって、原因を究明するために必要な検査を割り出します。問診では、薬の服用や飲酒・喫煙等生活習慣に関する質問から、病歴や手術歴、神経や血管に関する自覚症状の有無、精神状態等の他、性生活に関する満足度やパートナーに関すること等問診を受けます。中には、答えにくい質問もありますが、治療のためには必要だと割り切って正直に答えることが大切です。次に、身体検査で性器や前立腺、直腸等に異常が見られないか確認します。その後、血中のテストステロン濃度を調べる検査等を行い、原因を突き止めたら治療開始です。原因に応じて、薬の内服による治療やセックス・セラピストによるカウンセリング、生活習慣の見直し等、様々な角度からアプローチすることで改善へと導きます。EDは恥ずかしいといった固定観念から、一人で抱え込む人も多いでしょう。しかし、男性にとって身近な病気だと捉え、異常を感じたら早めに医療機関を受診することを推奨します。
いとう腎・泌尿器科クリニック 院長伊藤 誠一
【経歴・資格・所属学会】
平成7年 鳥取大学医学部卒業
平成7年 岡山大学医学部泌尿器科研修医
平成8年 福山市民病院泌尿器科
平成8年 国立病院機構岩国医療センター泌尿器科
平成9年 倉敷成人病センター泌尿器科
平成11年 国家公務員共済組合連合会 呉共済病院泌尿器科
平成28年 いとう腎・泌尿器科クリニック開院
[資格]
日本泌尿器科学会専門医
日本泌尿器科学会指導医
腎移植学会専門医
臨床腎移植学会専門医
[学会]
日本泌尿器科学会
日本移植学会
臨床腎移植学会