急性胆嚢炎

胆嚢は肝臓でつくられた胆汁という消化液をためておく袋状の臓器です。急性胆嚢炎とは、胆嚢が大きく腫れて炎症を起こした状態を指します。胆嚢の浮腫みは炎症の進行と共に大きくなり、胆嚢が壊死していきます。

急性胆嚢炎の原因

胆嚢結石が胆嚢にはさまり、胆嚢と胆管をつないでいる胆嚢管が詰まってしまうことによって発症することがほとんどです。

しかし胆嚢管が詰まったただけで急性胆嚢炎が発症することは少なく、胆嚢管の詰まりに加えて、胆汁に細菌が感染することで発症すると考えられています。

また、胆嚢の奇形または捻転、胆嚢の血行障害、アレルギー反応等が原因で起こるケースもあります。

急性胆嚢炎の症状

食後に起こるお腹の右上辺りに出る痛みが特徴的な症状です。重症化すると、痛みが右肩や背中に広がったり、高熱が出たり、嘔気・嘔吐、食欲不振を伴うこともあります。

急性胆嚢炎の治療と予防

急性胆嚢炎の治療

急性胆嚢炎は腹部超音波やCT検査で診断します。

細菌感染がある場合は、絶食にして点滴で抗菌剤を投与します。緊急で手術が行われる場合もありますし、炎症が落ち着いた後に手術を行う場合もありますが、根治治療は再発の予防もふくめて手術になります。手術を行う場合、腹腔鏡下手術または開腹手術により胆嚢を摘出します。

尚、全身の状態や重症度、他の病気を併発している場合等は、内視鏡下や経皮的にチューブを留置し感染した胆汁を排出する治療が行われる場合もあります。

急性胆嚢炎の予防

急性胆嚢炎の多くは胆石により発症します。

胆石は、コレステロール等脂肪分の多い食事により作られます。普段から脂肪の摂り過ぎには注意し、栄養バランスの取れた食生活を心掛けることが大切です。牛肉やお酒はコレステロールを多く含む為、過剰摂取には十分に注意してください。しかし完璧な予防は難しいため、胆嚢炎かもと思ったらすぐに医療機関を受診してください。

この記事の監修

小田内科 院長忌部 航

当院は昭和26年に創立して以来地元に根差した医院です。大きな病院に行くのは抵抗をお持ちでも「ちょっと小田で診てもらってきんさいや〜」と言われ受診される患者さん、診察時に「あんたのちっちゃい頃よぅ知っとるで」と私の記憶にないことまで話をされる患者さん、私が診察室に座っているとこの医院のもつ歴史、皆様からの期待を感じます。
これまでは東京で消化器内科を専門とし内視鏡検査やエコー検査を中心に診療を行ってきました。その経験を活かし経鼻内視鏡(胃カメラ)やエコーを用いて辛くない検査を行い、患者さんにあった医療の提供を目指しています。また高血圧や糖尿病といった生活習慣病、インフルエンザなどの感染症も適切に診療し皆様に信頼されるかかりつけ医でありたいと思います。

【経歴・資格・所属学会】

※経歴
平成19年3月
金沢大学医学部卒業
平成19年4月
三井記念病院
平成21年4月
国立国際医療研究センター
平成25年4月
福島県立医科大学 会津医療センター
平成27年4月
国立国際医療研究センター
平成31年1月
小田内科勤務
令和元年5月
小田内科院長

※学会・専門医
医学博士
日本内科学会:総合内科専門医
日本消化器病学会:消化器病専門医
日本消化器内視鏡学会:日本消化器内視鏡学会専門医
日本膵臓学会

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