2022/09/14

歯が生え始めたばかりの赤ちゃん。ニコッと笑うと小さな白い歯が見えるのは本当にかわいいですよね。

でも「歯が生えたから、きちんと歯磨きしないと!」と思っても、赤ちゃんが歯ブラシを嫌がったり、ミルクを飲みながら眠ってしまってタイミングを失ったりして、なかなか歯磨きできない…..と心配しているママ・パパもいるかもしれません。

そこで今回は、歯磨きをはじめる時期や、なかなか歯磨きができない時の対策などを含めた赤ちゃんの歯のケアについてお話しします。

赤ちゃんの歯磨きはいつから必要?

赤ちゃんの歯が生え始める時期には個人差がありますが、生後5か月から8か月頃にかけて、下の前歯→上の前歯の順に生えてくる子がもっとも多いようです。

乳歯・永久歯とも、生えたばかりの歯はとくに虫歯になりやすいため、ミルクや離乳食など糖分を含んだものを飲んだり食べたりした後は、赤ちゃんでも歯が生えたらすぐに歯磨きが必要です。

とはいえ、一般的な乳幼児用の歯ブラシでは、まわりの歯ぐきに当たって赤ちゃんが痛がってしまうことも。最初は、大人の指先にガーゼを巻き付けて優しく汚れを拭きとるだけでOKです。

上下それぞれ4本ずつ歯が生え揃ってきたら、柔らかい歯ブラシで磨いてあげると良いでしょう。

歯磨き後の赤ちゃんの歯の表面は、ガーゼで優しく汚れを拭きとりましょう。

いずれも、「汚れを取りきる」というより、赤ちゃんに「お口のケアは楽しい、気持ちがいい」という認識を持ってもらうことを意識して下さいね。

歯が生え始めた赤ちゃんのお口のケア

歯が生えたらすぐに歯磨きスタート……とはいえ、顔や口を触られるのを嫌がる赤ちゃんは多いもの。

無理に押さえつけて磨こうとすると余計に恐怖感が増し、歯ブラシを見ただけで嫌がるようになってしまう可能性もあります。

そんな場合は、まずは離乳食の後などにはお茶やお水を飲んで、口の中の食べかすを洗い流す習慣をつけましょう。

また、食後は一緒に洗面所へ行き、ママやパパが楽しく歯磨きする姿を見せ、赤ちゃんにも歯ブラシを持たせて歯磨きの練習だけでもしてみると良いですね。

歯ブラシを持たせている時は絶対に赤ちゃんから目を離さないことが必要ですが、楕円形など、のどを突かない形状の赤ちゃん用歯ブラシも活用するとなお安心です。

歯磨き後の「うがい」は、赤ちゃんにはまだできないのでそのままで構いません。

大人やきょうだいのマネをしたがったらもちろんやらせてあげますが、赤ちゃんはまだ口の周りの筋肉が発達していないため、ほとんどがこぼしてしまうはず。

叱らずに、お風呂の中など濡れてもいい場所で練習させてあげて下さいね。

歯磨き粉は赤ちゃんには必ずしも必要ありませんが、うがい不要タイプの歯磨き粉は1歳過ぎから市販されているため、歯磨き粉に慣れるまでの移行期間に使う方法もあります。

歯磨きしてないと赤ちゃんは虫歯になる?

「どうしても歯磨きを嫌がるので、いつも短時間で済ませてしまい、しっかりと汚れが取れていない」
「授乳後に歯磨きをするべきだけど、眠ってしまってそのままになることが多い」

と心配なママ・パパもいるかもしれません。

生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には虫歯の原因菌は存在しないため、おもに母乳やミルクだけを飲んでいる赤ちゃんなら、時々歯磨きができなくても、たちまち虫歯になるとは限りません。

しかし気をつけたいのは、大人の口の中にある菌がスプーン・お箸の共有や、離乳食を噛んで与えることで少しずつ赤ちゃんの口に入ってしまうこと。

その状態で、おやつの果物やビスケットなど糖分を含むものを食べたまま昼寝してしまったり、唾液の分泌が少なくなる夜間にミルクを飲んでそのまま眠ってしまったりすることが続くと虫歯のリスクを高めてしまいます。

また、ほ乳びんでミルクやお茶以外のジュースやスポーツドリンクなど甘い飲み物を飲ませるのも、前歯に長時間糖分が接触することになり、虫歯になりやすいと言われています。

赤ちゃんの成長に合わせて、決まった時間に飲食することや、食後はお口をきれいにすることを少しずつ習慣づけていきたいですね。

参考

コラムニスト

認定子育てアドバイザー/育児教育ライター  高谷みえこ 

私が結婚・出産を経験したのは今から20年前の2000年。当時は今のようにインターネットやSNSが発達しておらず、育児書以外での情報源は雑誌くらいという限られたものでした。

娘たちが小さい頃はいわゆる「ワンオペ育児(核家族で平日は母親が1人で家事や育児を担うこと)」で、娘たちには喘息やアレルギーなどの持病もあり、当時は本当に毎日大変でした。

親にとって、妊娠~出産から赤ちゃんのお世話や成長発達・幼児の「イヤイヤ期」やトイレトレーニング・園や学校でのトラブル・ママ友付き合いまで、育児の悩みや苦労はその時々で大変大きなものだと思います。

しかし、せっかく工夫してその時期を乗り越えても、子どもの成長ステージにつれ受験や教育費など次々と新しい課題が現れ、過去の悩みは記憶の隅に追いやられがち。次の世代に伝えていく機会はなかなか得られません。

まさに今、かつての自分のように悩んでいるママ・パパがいたなら、自分の経験と知識から少しでも役に立ちたい…という思いから、お役立ち情報や先輩たちの体験談をもとにした解決のヒントなどを、WEBメディアでライターとして発信するようになりました。

より的確で悩みに寄り添ったアドバイスができるよう、NPO法人日本子育てアドバイザー協会の「認定子育てアドバイザー」資格も取得。発達心理学や医学・行政支援などに関する幅広い知識を身につけています。

現在は、育児教育ライターとして子育て情報やコラムを年間100本以上連載中。

かつての自分のように子育てで悩むママやパパへ、正しい知識に基づき心がふわっと軽くなるようなあたたかみのある記事をお届けしていきたいと思います。

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