なにもかもお世話してあげないといけない赤ちゃん時代を過ぎ、少しずつ言葉を話したり、身の回りのことが自分でできるようになってくる幼児期。
意志の力も芽生え、あらゆることに対して「イヤ!」と反抗する姿も見られるようになります。
それは順調な成長の証でもあり喜ばしい反面、あまりにも「イヤ!」「イヤ!」が続くと親の方も疲れてしまったり、予定が狂ってしまったりで困りますよね。
と思っているママ・パパもいるのでは。
今回は、幼児の反抗期はいつからいつまでなのか、ママ・パパたちの体験談もまじえて解説します。
一般的に、子供には反抗期が次の3回おとずれると言われています。
第一次反抗期はおもに2~3歳のあいだに始まります。早い子は1歳半頃から思い通りにならない時に大泣きして暴れたり、自分でやろうとして親の手助けを拒んだりする子が出てきます。逆にゆっくりめな子は4~5歳ということも。
このコラムでいつも書いているとおり子供の成長発達には個人差があり、生まれつきの気質や周囲との関わりなどにより、反抗期の表れ方はその子によって大きく異なります。
ほとんど反抗期と気付かないほど軽い子から、ピーク時には「一日中イヤイヤしか言わない」とママが嘆くほどの子まで出方も色々です。
親が選んだ服や靴・帽子などを嫌がったり、ベビーカーに乗らないと言い張ったり……自分の意志を「イヤ」で伝えるため、別名「イヤイヤ期」ともいわれます。
なお中間反抗期は小学校3~4年生頃を中心に、親の価値観から離れて友達優先になる時期に起こります。第二次反抗期は、小学校高学年から中学校にかけての思春期がメインです。
いまイヤイヤ期・反抗期まっさかりというお子さんのママやパパは、
とうんざりしているかもしれませんね。
第一次反抗期は、以下のような心の発達に伴ってあらわれると考えられています。
しかし実際にはまだ1人ではできないことも多く、気持ちを言葉にして相手に分かるように伝えるのも難しいため、なんにでも「イヤ!」と言ったり、かんしゃくを起こして泣き叫んだりしてしまいます。
ということは、上記のステップが完了し、できることが増えたり、自分の思いを伝えられるようになってくれば反抗期も落ち着くということですよね。
そうなるまでには、平均で1年半ほどかかるといわれています。
「え~1年半もあるの?」
と思った方もいるのではないでしょうか(笑)。
1年半といっても、最初から最後まで反抗期全開というわけではなく、少しずつ落ち着いてゆくことが多いはず。
また個人差もあり、「ん?反抗期かな?」と思っているうちに数週間で通り過ぎてしまう子もいます。
そして、反抗期の途中でもすぐに対処できるのが、上記のうち「自分で物事を選んだり決めたりしてみたい」という欲求です。
この時期はできるだけYES/NOでなく「二択」で子供自身に選ばせるようにするのがおすすめです。
といった具合です。
もちろん「どっちもイヤ!」もあり得るのですが、いきなり「~しなさい」と言うよりはずっとイヤイヤの回数を減らせるはずですよ。
と心配するママ・パパの声も時々耳にします。
しかし、その子はもともと反抗期が軽いのかもしれないし、比較的ママやパパが上手くかわせていて大きなイヤイヤになっていないのかもしれません。
ただ、子供のイヤイヤに耐えきれず怒鳴ったり叩いたりして黙らせている、逆に他人の目を気にして子供の言いなりになってしまっている…という場合も反抗期やイヤイヤ期がないように見えますが、こちらは要注意です。
この場合、子供は正しく自分の思いを表現して受け入れられる経験ができず、思い通りにならないときの気持ちのおさめ方も身につけることができません。
すると成長後にもう一度やり直すことになるので、思春期の第二次反抗期がすごい可能性もありますが、そうでなければ、むやみに心配しなくても大丈夫です。
保育園に行く前、外出中などにお子さんの「イヤイヤ」が始まってしまうと本当に困りますよね。
思わず忍耐力の限界を超えてしまいそうになりますが、第一反抗期には必ず終わりがあり、その後には「自分でできる」「自分で決める」子供の成長した姿が待っている…と信じて、ぜひ楽しみながら乗り切って下さいね。
私が結婚・出産を経験したのは今から20年前の2000年。当時は今のようにインターネットやSNSが発達しておらず、育児書以外での情報源は雑誌くらいという限られたものでした。
娘たちが小さい頃はいわゆる「ワンオペ育児(核家族で平日は母親が1人で家事や育児を担うこと)」で、娘たちには喘息やアレルギーなどの持病もあり、当時は本当に毎日大変でした。
親にとって、妊娠~出産から赤ちゃんのお世話や成長発達・幼児の「イヤイヤ期」やトイレトレーニング・園や学校でのトラブル・ママ友付き合いまで、育児の悩みや苦労はその時々で大変大きなものだと思います。
しかし、せっかく工夫してその時期を乗り越えても、子どもの成長ステージにつれ受験や教育費など次々と新しい課題が現れ、過去の悩みは記憶の隅に追いやられがち。次の世代に伝えていく機会はなかなか得られません。
まさに今、かつての自分のように悩んでいるママ・パパがいたなら、自分の経験と知識から少しでも役に立ちたい…という思いから、お役立ち情報や先輩たちの体験談をもとにした解決のヒントなどを、WEBメディアでライターとして発信するようになりました。
より的確で悩みに寄り添ったアドバイスができるよう、NPO法人日本子育てアドバイザー協会の「認定子育てアドバイザー」資格も取得。発達心理学や医学・行政支援などに関する幅広い知識を身につけています。
現在は、育児教育ライターとして子育て情報やコラムを年間100本以上連載中。
かつての自分のように子育てで悩むママやパパへ、正しい知識に基づき心がふわっと軽くなるようなあたたかみのある記事をお届けしていきたいと思います。
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