大人がおいしそうに飲んでいるコーヒーや紅茶、お兄ちゃんお姉ちゃんの炭酸飲料などを小さい子が欲しがることがありますよね。
一般的には幼児にはまだ飲ませない方がよいとされるこれらの飲み物は、何歳頃から飲ませてもよいのでしょうか。
赤ちゃんや幼児は、まわりの人が食べたり飲んだりしているものにとても興味を示しますよね。
子どもはそうやって周囲のマネをすることでさまざまな経験をし、知識や生活習慣を身につけていくので、自分もママやパパと同じものを欲しがること自体は順調に育っている証拠です。
しかし、コーヒーや紅茶などカフェインの含まれる飲み物は、幼児にとっては要注意。タバコやお酒はもちろん、飲みかけのコーヒーカップなども小さい子の手の届くところに置きっぱなしにしないようにしましょう。
カフェインは適量なら気分がスッキリして集中力が高まるなどのよい効果がありますが、体重あたりの摂取量が多すぎるとめまいや吐き気、眠れない、心拍数の上昇、利尿作用による脱水など、身体によくない影響を及ぼします。
では、子どもにとってどのくらいなら適量なのか…というと、個人差が大きいこともあり、実は日本では明確な基準は定められていません。
そこで海外の基準を参考にしてみると、カナダでは以下のようなガイドラインが定められています。
コーヒー1杯(200ml)には120ml程度のカフェインが含まれるため、10歳の子でもマグカップ1杯飲むとカフェインの摂りすぎになるおそれがあります。
ちなみに大人は1日400mgまでが目安となっており、妊婦さんは1日200mg以下が推奨されています。
ただカフェインに対する感受性(敏感さ)には個人差があり、子どもは大人よりもさらに敏感。またカナダより日本の子供たちのほうが小柄な傾向があるため、一概に「4歳になれば45mgとってもOK」というわけではなく、はじめて与えるときは様子を見て少量から試してみましょう。
緑茶やココアなどにも、コップ1杯(200ml)あたり約40mg、紅茶には約60mgのカフェインが含まれます。
カフェオレ飲料は200mlあたり60~80mg、パックのコーヒー牛乳には10~60mg程度とばらつきがありますがカフェインが含まれています。
いずれも、園児(4歳以上)では、小さいコップ(50ml~100ml以下)であれば目安摂取量以内なので、最初に少量飲んでみて何もなければときどき飲ませても問題なさそうです。
ただココアやカフェオレなどは甘くて飲みやすいので、たくさん飲んでしまうとカフェインの許容量を超えたり、糖分のとりすぎになってしまう可能性が。「500mlのペットボトルをまるごと1本持たせる」などはやめておきましょう。
お兄ちゃん・お姉ちゃんの飲んでいるソーダなどの炭酸飲料も、小さい子にとっては気になる飲み物ですよね。
実際に飲んでみると、シュワシュワの泡を「痛い」「からい」といって嫌がる子もけっこういます。
市販の炭酸飲料には「何歳以上から」という制限はないため、炭酸が平気であれば幼稚園頃から少量飲んでも基本的には問題ありません。
ただ、やはり糖分の摂りすぎにならないよう、1日の量を決めておくことが必要。
またコーラ飲料にはカフェインが200mlあたり20~30ml含まれますので、500mlペットボトル1本で50~75mgと、幼児の摂取目安量の上限を超えてしまいます。
そして、自動販売機などでソーダ類と並んで売られている「エナジードリンク」には、コーヒーと同等かそれ以上のカフェインが入っていることにも注意しましょう。
英国では、2018年に16歳未満へのエナジードリンク販売禁止が提案されており、大手スーパーではすでに子どもが自由に買えないようになっています。
日本ではエナジードリンクが買える自動販売機は少なくありません。他の清涼飲料水より値段が高めなので小学生が買うことは少ないかもしれませんが、一緒に近所を歩いているときなどに見かけたら、「買いたいときはママやパパに言ってね」と教えておくと安心ですね。
自然界では苦味のあるもの=毒と認識されるため、身体が小さく毒に弱い子供は、もともとコーヒーは飲みたがらないことが多いもの。
しかし、砂糖やミルクがたっぷり入っているコーヒーなら「少しだけね」と飲ませたら、甘くておいしいので「もっとちょうだい」と言うかもしれません。
まだコーヒーは飲ませたくない、でも毎度欲しがって困るという場合、ブラックや無糖でほんの少しだけ味見させてあげると、「大人の味」と感じたのかしばらく欲しがらなくなった……というママの体験談もあるので、一度やってみてはいかがでしょうか。
私が結婚・出産を経験したのは今から20年前の2000年。当時は今のようにインターネットやSNSが発達しておらず、育児書以外での情報源は雑誌くらいという限られたものでした。
娘たちが小さい頃はいわゆる「ワンオペ育児(核家族で平日は母親が1人で家事や育児を担うこと)」で、娘たちには喘息やアレルギーなどの持病もあり、当時は本当に毎日大変でした。
親にとって、妊娠~出産から赤ちゃんのお世話や成長発達・幼児の「イヤイヤ期」やトイレトレーニング・園や学校でのトラブル・ママ友付き合いまで、育児の悩みや苦労はその時々で大変大きなものだと思います。
しかし、せっかく工夫してその時期を乗り越えても、子どもの成長ステージにつれ受験や教育費など次々と新しい課題が現れ、過去の悩みは記憶の隅に追いやられがち。次の世代に伝えていく機会はなかなか得られません。
まさに今、かつての自分のように悩んでいるママ・パパがいたなら、自分の経験と知識から少しでも役に立ちたい…という思いから、お役立ち情報や先輩たちの体験談をもとにした解決のヒントなどを、WEBメディアでライターとして発信するようになりました。
より的確で悩みに寄り添ったアドバイスができるよう、NPO法人日本子育てアドバイザー協会の「認定子育てアドバイザー」資格も取得。発達心理学や医学・行政支援などに関する幅広い知識を身につけています。
現在は、育児教育ライターとして子育て情報やコラムを年間100本以上連載中。
かつての自分のように子育てで悩むママやパパへ、正しい知識に基づき心がふわっと軽くなるようなあたたかみのある記事をお届けしていきたいと思います。
赤ちゃんが、家族以外の人に話しかけられるとママにしがみついて顔を隠してしまったり、だっこしようとすると泣いて嫌がったりする「人見知り」。
ママからすると、あまり赤ちゃんの人見知りが強いと、相手に対して気まずい思いもするし、人に預けにくくて困ってしまいますよね。 その一方で、あまり人見知りをし...続きを読む
いつの時代の親も、わが子にはしっかり勉強をがんばって、やりたい仕事に就いて活躍してほしいと願うものですよね。
しかし、それにはもちろん勉強も大切ですが、テストの点数と同じくらい、またはもっと大切な、ある「力」が必要だと近頃では言われています。 その力のことを「非認...続きを読む
抱っこで眠った赤ちゃんをベッドや布団に下ろしたとたん、まるで背中にスイッチでもあるかのように泣き出してしまう…
今回は、そんな「背中スイッチ」に悩まされているママやパパのため、おすすめの下ろし方やグッズを使った対策を紹介します。 赤ちゃんは成長とともに眠りが深くなり...続きを読む
赤ちゃんが生まれると、毎日のように「ママですよ~」「パパとお風呂に入ろうね」などと呼びかける機会があり、そのうち赤ちゃんも「ママ」「パパ」と呼ぶようになります。
とても幸せな育児の1コマですが、お子さんが成長してくると、ふと「いつまでもパパ・ママと呼ばせていいのかな?」と迷うことがあるかもしれません。 そこで今回は...続きを読む