看護師と聞いて皆さんはどんなイメージをされるでしょうか?
患者さんからは「こんな時間まで働いて、大変だねえ。。」と言われ、
初対面の人からは「この間病院でお世話になったばかりなんですよ。この時期は大変ですよね」と言われます。
大変なことばかりに目がむきがちですが、今回は働いてみたからこそ分かった看護師になって良かった瞬間を5つご紹介します!
私は父が倒れて救急車を呼んだことがあります。
大動脈解離でした。
背中の痛みと全身の震えを訴えてきた父に、一瞬で「何かおかしい」と思い救急車を呼びました。
私は消化器内科で勤めているので専門外の病気になりますが、日頃から医療の知識を活用しているからこそ、父の様子を見てすぐに救急車を呼ぶ決断が出来たと思います。
医者曰くもう少し遅かったら助からなかったと言われた時は、看護師をしていなかったら助けられなかったかもしれないと冷や汗をかいたのを覚えています。
その後ICUでの治療を受け病棟に上がるまでの流れや、退院後の生活で気を付けるべきことも私自身も勉強しながらではありましたがある程度理解できたのも看護師をしていたからだと思います。
やはり親が病気をすると焦る部分もありますが、医療者だから冷静にある程度の覚悟をもって対応できたというのは大きいです。
私は祖父母の介護をした経験があります。
幼稚園や小学生のころに一緒に遊んでくれていた祖父母を、今度は私がお世話する立場になる。
不思議な気持ちではありましたが、年を重ねるにつれて徐々に体力に限界がきて、介護が必要になる、そしていずれ亡くなるのは自然な流れです。
しかし、そう受け止められるのは現場を通しての「医療の知識」や「高齢の方の生活状況」などを知っているからです。
なかには介護が必要な状況を受け入れられないご家族や、介護疲れで心身ともに疲弊してしまう方もいらっしゃいます。
私の場合はある程度覚悟ができていた分、落ち着いて介護に協力できたり、徐々に動けなくなったときに必要なケアを理解することが出来ました。
今までお世話になった人に介護で恩返しする。そのために医療者としての知識を蓄えておくと考えると看護師をしていて良かったと思いました。
たまに、忙しすぎて自分と向き合う時間も取れないこともありますが、
日頃行っている看護や患者さんとの関わりにたいして
「やっていて良かったな」と思えるのは、患者さんからの生の声を聴くときです。
退院した後も外来に寄ったついでに病棟まで挨拶に来てくださる方もいらっしゃいます。
「1人で歩けるようになったよ」と最近の様子を教えてくださったり「家で畑仕事ができるくらいには回復したよ」と元の生活に戻れたことを報告してくださることもあります。
慢性疾患をお持ちの患者さんでは再び入院した時に「会いに来たよ」と話しかけてくださることもあります。
直接「ありがとう」と言われなくても会いに来てくれる患者さんがいるということは
その方にとって記憶に残る看護をできていたということです。
自分が行っている関りや看護に求めてくれる人がいることが分かると
一生懸命働いて良かったなとか、看護師になって良かったと思うのです。
病院には様々な患者さんがいらっしゃいます。
検査で入院してすぐに帰宅される方もおられますが
など様々な境遇の方がいらっしゃいます。
家族や友人との電話では平然を装っていても、看護師の前では治療への不安から怒りをぶつけてくる患者さんや死への恐怖から涙する患者さんもいらっしゃいます。
病気は目に見えない部分が多いため、自分の思い通りにいかないことも多いです。
そのような節目の人生の大切な時に関われて、患者さんの葛藤や気持ちの変化を一緒に支えられるのは看護師だけだと思います。
看護師の強みはいつでもどこに行っても働けることです。
手に職をつけている状態なので、1つのスキルで暮らしていくことができます。
特に現在は看護師不足が話題になっていますし、誰もがいずれ病気になるので医療の知識は人生で必要不可欠です。
また看護師と言っても病院だけじゃなく、美容看護師や訪問看護師、派遣看護師、介護施設の看護師など様々な働き方があります。
1つのスキルがあるだけで幅広く社会貢献できる職は看護師の強みです。
いかがだったでしょうか?
今回は看護師として病院で働いてみて実感する看護師になって良かった瞬間を5つご紹介しました。
看護師は責任重大で忙しく大変な職業・・ではありますが、それ以上に家族や患者さんの役に立てる仕事です。
そして役に立っているようで、実は周りから支えられているからこそできる、やりがいがあるから続けられる仕事なのです。
はじめまして。 消化器内科で病棟看護師として働いているまゆと申します。 看護師3年目となり、病院以外の場所で社会貢献できるような発信をしていきたいと思い執筆を始めました。 皆様に看護師のことを知って頂いたり、医療に興味を持っていただけるような記事を作成していきたいと思っております。 よろしくお願いいたします!