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【無農薬】サツマイモの収穫は、やさしく丁寧に!!【無化学肥料】

【無農薬】サツマイモの収穫は、やさしく丁寧に!!【無化学肥料】

2023.01.30

秋の収穫の目玉は「サツマイモ」です!!小学校の体験授業などで、一度は収穫した記憶がある人も多いのではないでしょうか?

ツルを「うんとこしょ、どっこいしょ!!」と引っ張り、つらなったサツマイモがスポーンと出てくる。そんなイメージがありませんか?

しかし、今年のサツマイモの収穫は繊細で、神経をすり減らしながらやりました。私が知っている野菜の中で、一番、収穫作業が大変でした。

意外と知られていない、サツマイモの収穫作業について、くわしく書いていきます。

サツマイモは皮が命!!傷つけないで慎重に抜く

サツマイモの苗を植え付けて、120日が経過した10月末に収穫しました。マルチを張って栽培する場合、植え付けから120日で収穫適期を迎えると書籍に書いてあるのを目にして、今年はそれに習って収穫しました。(品種によって収穫適期は違うそうです。)

今年は、焼き芋やスイーツに加工した際に特に甘味を感じる、べにはるか、シルクスイート、安納芋の苗を定植しました。

まずは、びっしりじゅうたんのように生えたツルを切っていきます。ツルだけでもかなりの重さがあります。このように、白い汁が出てきますが、これがヤラピンと呼ばれるデンプンのことで、空気に触れて乾燥すると、黒く変色します。簡単に言うと、サツマイモのデンプンが時間の経過や熱を加える(熱の加え方にもコツがあります)ことによって、糖分にかわり、甘さが引き出されます。

子どもたちも芋ほり体験ができるとウキウキでやってきました。いよいよ収穫の時。私と子どもたちは、残ったツルの部分を思い切り引っ張り、顔を出した芋をめがけて掘り出しました!!

するとすかさず、夫からダメ出しが!!

皮に少しでもキズが入ると傷みやすくなるため、少しずつ芋の周りの土を手でよけながら、ひとつひとつ芋を取り出していくそうなのです。

サツマイモの収穫の注意点

  • 無理にツルを引っ張らない
  • できるだけ芋に触らないように土だけよける
  • 芋から離れたところからシャベルで深く掘り、下から芋を持ち上げる
  • 皮に傷をつけないように、できるだけ軍手で擦らないようにする

サツマイモについた土をはらう仕草は、まるで化粧筆でお肌にメイクをしているかのよう。

「サツマイモって、なんと繊細!」と、驚きました。

はじめは失敗だらけの収穫

繊細に抜こうと思っても、私も子どもたちもなかなかうまくいきません。

  • シャベルで掘ると、芋を切断してしまって失敗。
  • 軍手で慎重にとったはずが、皮に傷が入る
  • 慎重に掘りすぎて、芋が出てこない
  • ゴボウのように長い芋が途中で割れる
  • 子どもたちが走り回って芋をふむ

などトラブル続き・・・。

しかし、上手に掘り出せたら、大きな芋がいくつも並んでとれるので、子どもたちも目をキラキラさせて喜んでいました!とにかく早くたくさん掘りたい子どもたちと、きれいに丁寧に収穫したい大人たちのジレンマです。

収穫した芋は、重ならないように丁寧に並べて、しばらく天日干しにします。

傷が入ってしまった芋は販売できないので、自家消費することになりました!

サツマイモも見た目が勝負?!今年の出来はいかに

水分過多になりやすい土壌(田んぼの土を使用、畝の高さを確保できず水はけが悪かった)では、サツマイモが大きいサイズでした。逆に畝の高さを確保できて、水はけが良い乾燥した土壌では、中サイズのイモが適度に収穫できました。大きいイモは、ふかし芋や天ぷら、味噌汁用にはよい大きさですが、焼き芋にできるサイズが人気なので、来年は水はけをよくするために籾殻を投入して土壌改良し、畝の高さ・畝間をきちんと確保し、中サイズがたくさん収穫できるようにやっていきたいです。

無農薬栽培なので、この写真のように、コガネムシに食べられて虫食いになっている芋も多かったです。食べるとおいしい芋なので、こんな傷も、本来はご愛きょうなのです。

しかし、ムシがイモをかじったことだけでは、人体にはなんら害もありませんが、このようなイモはスーパーには売られていません。傷が入れば野菜が痛むという理由もあるのかもしれませんが、我々消費者は、きれいなものばかりに価値を持ち過ぎではないかと個人的には思います。

私たちが行っている無農薬・無化学肥料栽培の野菜は、慣行栽培と比較し、虫食いや病気の発生、収量が少ないということもあります。見た目がきれいではないかもしれませんが、私たちの命をつなぐ大切な食べ物であるということは知ってもらいたいですし、共感いただければありがたいなと思います。その価値観が広がれば、今なら廃棄される野菜も、きっと減ることだと思います。廃棄される野菜が減るということは、我々作り手の大きなモチベーションにもなります。一生懸命つくった野菜を自らの手で廃棄する、これほど悲しいことはありませんから。

サツマイモの糖度を上げる保存方法

収穫のあとは、サツマイモの糖度を最大限に引き出すために、上手に保存をしていきます。

野菜は風通しの良い屋外に置いておくイメージがありますが、サツマイモは違います。気温が13度以下になると腐ってしまうため、室内に保存するとよいです。

ひとつずつ新聞紙に包むか、サツマイモが重ならないように並べて新聞紙をかけ、その上にまたサツマイモを並べるようにして保存します。

このとき、傷が入っているとカビが生えやすくなるため、やはり丁寧に収穫することが重要なのです。

サツマイモは、収穫してすぐ食べるのではなく、1か月ほど保存をして糖度を引き出してから食べるのがおすすめです。

次回は、サツマイモのおいしい食べ方にフォーカスしていきます!!お楽しみに♪

この記事のライター

レモン

広島市在住の30代主婦。幼稚園から小学生までの3人の男の子のママ。夫の無農薬栽培の畑も手伝っています。 大学では環境問題を学びました。自然が大好きで、子どもの山歩きサークル歴5年。キャンプや釣りも始めたので、毎週のように子どもたちと山・川・海をハシゴする超アクティブ派!! 子育て中のママ目線の記事を書いていきたいです。

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