出産時の費用をまかなうために支給される「出産育児一時金」。
2023年4月には現在の42万円から50万円に金額が引き上げられることになり、注目を集めています。
今回は、これから出産を迎える予定の皆さんのため、制度のあらましや注意点などをあらためて整理してみました。
今も昔も、出産は命がけの大仕事。赤ちゃんが無事に生まれるよう検診を重ね、分娩時には産院や病院が全力でママになる産婦さんをサポートします。
通常分娩で5〜6日、計画分娩や帝王切開で約1週間の入院に必要な費用は、2020年の全国平均でおよそ46.7万円。かなりの金額ですよね。
家族が安心して赤ちゃんを迎えられるよう、この費用を健康保険から支給する制度が「出産育児一時金」(通称:出産一時金)です。
1994(平成6)年に30万円でスタートしましたが、出産にかかる費用が年々増えていることを受け、何度か金額が引き上げられてきました。
今回は13年ぶりの増額で、子供1人につき42万円から50万円と過去最高の引き上げ額となります。
今回の改正により出産育児一時金を50万円受け取れるのは、2023年4月1日(に出産した人)からになります。
なお、よく似た名称で「出産・子育て応援交付金」というものがあり、こちらはすでに2023年1月から支給がはじまっています。
自治体ごとに多少内容が異なりますが、2022(令和4)年4月以降に赤ちゃんが生まれた人へ、妊娠届出時と出生届出後、あわせて10万円相当の現金やベビー用品・ベビーシッター費用などに使えるクーポンが受け取れて、相談などの支援も無料で受けられるというものです。
出産育児一時金についての疑問や注意点などを、いくつかQ&A形式で紹介します。
昨今のさまざまな値上げの影響もあり、出産や育児にかかるお金はますます増えている……と感じる方も多いのではないでしょうか。
そんな中での増額はとても助かりますが、やはり地域や利用する産院のタイプによっては出産育児一時金だけで全額をカバーするのは難しいこともあるでしょう。
赤ちゃんが生まれることが分かったら、できるだけ早く情報収集をはじめ、お金の面でも納得のいく計画を立てておきたいですね。
私が結婚・出産を経験したのは今から20年前の2000年。当時は今のようにインターネットやSNSが発達しておらず、育児書以外での情報源は雑誌くらいという限られたものでした。
娘たちが小さい頃はいわゆる「ワンオペ育児(核家族で平日は母親が1人で家事や育児を担うこと)」で、娘たちには喘息やアレルギーなどの持病もあり、当時は本当に毎日大変でした。
親にとって、妊娠~出産から赤ちゃんのお世話や成長発達・幼児の「イヤイヤ期」やトイレトレーニング・園や学校でのトラブル・ママ友付き合いまで、育児の悩みや苦労はその時々で大変大きなものだと思います。
しかし、せっかく工夫してその時期を乗り越えても、子どもの成長ステージにつれ受験や教育費など次々と新しい課題が現れ、過去の悩みは記憶の隅に追いやられがち。次の世代に伝えていく機会はなかなか得られません。
まさに今、かつての自分のように悩んでいるママ・パパがいたなら、自分の経験と知識から少しでも役に立ちたい…という思いから、お役立ち情報や先輩たちの体験談をもとにした解決のヒントなどを、WEBメディアでライターとして発信するようになりました。
より的確で悩みに寄り添ったアドバイスができるよう、NPO法人日本子育てアドバイザー協会の「認定子育てアドバイザー」資格も取得。発達心理学や医学・行政支援などに関する幅広い知識を身につけています。
現在は、育児教育ライターとして子育て情報やコラムを年間100本以上連載中。
かつての自分のように子育てで悩むママやパパへ、正しい知識に基づき心がふわっと軽くなるようなあたたかみのある記事をお届けしていきたいと思います。
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