ED治療薬で有名なのが、シルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィルの3つです。これらが市販で購入できたら便利だと感じている方は多いでしょう。
海外での調査にはなりますが、12,815名を対象にした研究では、50歳代の30.1%、60歳代の51.1%、70歳代の75.6%がEDという結果が出ています。
このように、EDは決して珍しい病気ではありません。粉気は、市販でED治療薬を購入できるのか、どうすればED治療薬を手に入れることができるのかなどについて詳しく解説します。精力剤との違いも紹介しているので参考にご覧ください。
日本機能学会、日本泌尿器科学会によると、EDは「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または(and/or)持続できない状態が持続または(or)再発すること」と定義されています。
EDを引き起こすリスクとしては、次のものが知られています。
驚く方もいるかもしれませんが、EDはさまざまな要因によって引き起こされるのです。なかでも加齢は、EDを引き起こす最大のリスクファクターといわれています。
EDは次の4つに分類されます。
器質性ED | 勃起は、脳からの指示により血管が性器に送られることで起こります。器質性EDは、勃起の指令に異常が出て引き起こされるEDです。 |
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心因性ED | ストレスやプレッシャーなどの精神的要因が原因で起こるEDです。「うまくいかなかったらどうしよう」という不安がEDの症状を引き起こしてしまいます。 |
混合性ED | 器質性EDと心因性EDが複合したものが混合性EDです。加齢や精神的な要因によって十分な勃起が起こりにくくなります。 |
薬剤性ED | 薬の副作用で起こるEDのことです。精神安定剤や抗うつ薬、向精神薬、抗アンドロゲン薬などが原因となることがあります。 |
現在、日本で厚生労働省から承認を得ているED治療薬は、シルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィルの3種類です。海外ではこのほかにも数種類承認されていますが、日本では安全性の問題上、承認されていません。
世界中で用いられている代表的なED治療薬です。1999年に発売され、今も多くの方に使用されています。シルデナフィルは、食事の影響を受けやすい薬です。
食事と共に服用すると、空腹時に服用したときと比べて効果が発現するまでの時間が遅れてしまうことがあります。
服用タイミング 性行為の約1時間前 薬がもっとも効く時間 服用後約1時間 食事の影響 食事で効果が低下する 参考:シルデナフィル 添付文書
バルデナフィルは2004年に発売されたED治療薬です。レビトラは国内での販売が中止されているため、現在はジェネリック医薬品のみ流通しています。シルデナフィルと同じく、性行為の約1時間前に服用してください。食事の影響はあまり受けません。
服用タイミング 性行為の約1時間前 薬がもっとも効く時間 服用後約1時間 食事の影響 高脂肪食で効果が低下する 参考:バルデナフィル 添付文書
2007年から販売されているED治療薬です。作用時間がとても長く、また食事の影響をほとんど受けません。ただし、高脂肪食は効果に影響をもたらす可能性があるので注意しましょう。世界シェアNo.1であることもあり、日本でも多くの方が使用しています。
服用タイミング 性行為の約1時間~1日半前 薬がもっとも効く時間 服用後約2時間 食事の影響 受けない 参考:タダラフィル 添付文書
ED治療薬を市販で購入したい方はとても多いかと思います。「医師の診察を受けるのが恥ずかしい」「薬局で説明を受けるのが気まずい」と感じる男性が一定数います。
ED治療薬を市販で購入できれば便利なのですが、現在のところ市販はされていません。どのED治療薬も、医師の処方が必要です。
ED治療薬は処方箋医薬品に該当しており、医師の判断にもとづいて処方されます。処方箋医薬品ということもあり、インターネット通販でも購入はできません。
市販でED治療薬は販売されていませんが、ED治療ができそうなパッケージをした商品を見かけたことがある方もいるのではないでしょうか。こちらは精力剤と呼ばれるもので、ED治療薬とはまた別のものです。
「精力剤はED治療薬の代わりになるのか?」と疑問に思われる方もいるでしょう。精力剤は、肉体的・身体的・精神的な疲労を回復するための医薬品やサプリメントのことです。
いかにも夜の生活に効きそうなパッケージをしているものもありますが、そういった効果は期待できません。一方でED治療薬は、陰茎の血管を広げて正常な勃起へと導きます。
精力剤はED治療薬の代わりになるものではありません。しかし、疲労回復効果が期待できることから、疲労が原因でEDになっている場合はサポート効果が期待できる可能性があります。
金蛇精は、15歳以上から服用できる男性ホルモン配合の精力剤です。医薬品として販売されており、性欲減退や勃起力減退などの症状に効果を発揮します。
成分 メチルテストステロン、DL-メチオニン、ルチン水和物、チアミン硝化物、リボフラビン、ニコチン酸アミド、アスコルビン酸、タウリン、ニンジン、オウレン、ハンピ末、カシュウ末、インヨウカク、サンヤク末、ビャクシ末 効能効果 ●男子更年期障害及びその随伴症状: 精力減退、視力減退、記憶力減退、全身倦怠、頭重、五十肩
●男子更年期以降に於ける男性ホルモン分泌不足による諸症:性欲欠乏、性感減退、勃起力減退、陰萎、遺精公式サイト:金蛇精
宝仙堂の凄十 パワー液は、コンビニでも購入できる精力剤です。医薬品ではないため、効能効果の記載はありません。精・気・躰に渾身の力を求めたい方をターゲットにした商品です。
成分 スッポン、サソリ、高麗人参、コブラ、牡蠣、マカ、亜鉛酵母、トナカイ、海馬、ガラナ、ヒアルロン酸、クコシ、ローヤルゼリー、エゾウコギ、カフェイ 公式サイト:宝仙堂の凄十 パワー液
精力剤としても良く使われるマカが配合されたサプリメントです。アミノ酸やビタミン、ミネラルなどを豊富に含むマカを使用しています。エネルギッシュな体をサポートしてくれるでしょう。
成分 マカ濃縮エキス末、ガラナエキス末、亜鉛酵母、冬虫夏草菌糸体末、セレン 公式サイト:DHCマカ
精力剤をED治療薬の代わりに使うのはおすすめできません。EDが気になる方は、精力剤を購入するのではなく、泌尿器科を受診しましょう。
ED治療薬は、血行を良くして勃起しやすい状態を作る医薬品です。一方で精力剤には、そのような効果は期待できません。あくまでも日々の不調をサポートするためのアイテムです。
サプリメントとして販売されている精力剤も多くありますが、副作用が起こる可能性はゼロではありません。過剰に摂取すると思わぬ有害事象が起こることもあるため、摂取目安量を守って使用してください。
海外製品の精力剤には、表示されていない成分が入っていたり医薬品成分が混入していたりする恐れがあります。健康被害を起こすことがあるため、海外製品はできるだけ避けましょう。
ED治療薬は医師に処方してもらわないと手に入りません。精力剤を使用してもEDを改善できる見込みは低いため、気になるときは早めに泌尿器科で相談しましょう。
直接相談することに抵抗がある方は、オンライン診療を行っているクリニックを受診するのもおすすめです。処方されたED治療薬は自宅まで郵送してもらうこともできます。
EDに悩む男性は、年齢が高くなるほど増加する傾向にあります。市販でED治療薬を購入することはできないため、症状が気になる方は泌尿器科で相談しましょう。
なお、個人輸入代行サイトでもED治療薬が販売されていますが、こちらは絶対に使用しないでください。偽物が混ざっていたり表示とは違う成分が混入していたりすることがあります。EDをしっかり治療するには、医療機関を受診するのがベストです。
薬剤師としてドラッグストアで働いていくなかで「このままではいけない」と日に日に強く思うようになっていきました。なぜなら「市販薬を正しく選べている方があまりに少なすぎる」と感じたからです。
「本当はもっと適した薬があるのに…」
「合う薬を選べれば、症状はきっと楽になるはずなのに…」
こんなことを思わずにはいられないくらい、CMやパッケージの印象だけで薬を選ばれている方がほとんどでした。
市販薬を買いに来られる方のなかには「病院に行くのが気まずいから市販薬で済ませたい」と思われている方もいるでしょう。かつての私もそうでした。親にも誰にも知られたくないから市販薬に頼る。でもどれを買ったらいいかわからない。
そんな方たちの助けになりたいと思い、WEBで情報を発信するようになりました。この症状にはどの市販薬がいいのか、どんな症状があったら病院に行くべきなのか、記事を通して少しでも参考にしていただけたら幸いです。
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