
超高齢化社会に対応する地域密着型の在宅医療を目指して
まずは医師になろうと思われた経緯をお聞かせください。
私は幼少の頃より医師として忙しく診療に従事する父の姿をみてきました。父は仕事から帰ってきた深夜や休日でも病院に電話し、患者様の状態を気にしておられました。 ある日、私が子供心に「休日なのになぜ病院に電話をしているのか」と父に聞くと、「患者さんはいつも苦しんでいるだろう、お医者さんに休みはないんだよ」と言われました。またある日、医学書を読んでいる父になぜ、ずっと本を読んでいるのかを尋ねると「病気に休日はなく、患者さんは常に苦しんでいるんだから、医師は少しでも勉強して最善の治療を患者様のために選択しないといけないんだよ」と教えられました。そのため幼少期には、父と遊ぶ時間はほとんどなく、寂しい思いをしたこともありましたが、子供心に父は立派な仕事をしているんだなといつも誇りに思っておりました。 いつでも患者様に寄り添っている父の姿をみて、やがて私自身も医師という職業に憧れを持つようになりました。幼少より医師として患者様に真剣に取り組む父の姿をみてきたことが一つの動機となったのは確かです。 また、私には兄がおり、兄もまた医師(現整形外科医)を目指したことで自分も刺激を受け医師になることを決意しました。
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開業にこの街を選んだ理由は何でしょうか?
研修医時代に広島の呉共済病院で研修したこともあり、休日はよく広島の街中に出てきました。また今の妻と出会うことで、妻の実家が広島の安佐南区であったことからご縁を頂き、この土地で地域医療に貢献していきたいと考えるようになりました。 特に安佐南区は広範囲にわたるエリアであり、地域医療を行っていく上でも何か自分が役に立てることがあるのではないかと考え、この場所で開業することに決めました。
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先生が診療の際に心がけていることは何ですか?
当院の医療理念にもなるのですが、(1)傾聴、(2)協力、(3)地域貢献、(4)教育、(5)発展を心がけて日々の診療に従事していきたいと考えております。特に在宅医療では、様々な職種の方の意見を聞いて患者様の生活環境を整えていく意味でも他業種との傾聴、協力は大変大事なことだと思っております。 また、当院はペインクリニックの要素もあり、在宅医療の現場で、痛み治療の経験してきたことを活かしていきたいと考えております。
最後に読者のみなさまへメッセージをお願いします。
当院は開業してまだ間もないですが、今後できる限り地域医療に取り組むことで少しでも皆様のお役に立てる医療を提供していきたいと考えております。これからの超高齢化社会を支える医療機関の一つとして安佐南区を中心に地域医療に根付いた医療機関を目指していきたいと考えております。当院を何卒宜しくお願い致します。