膀胱結石 | 症状から調べる | ファミリードクター

膀胱結石

膀胱結石とは、尿路のうち膀胱に石が溜まってしまう病気のことです。膀胱に結石が出来ると、尿道につまり排尿困難になってしまうことや、特定の姿勢でしか排尿ができなくなること等、排尿障害を引き起こします。
膀胱結石は腎臓の結石が膀胱まで落ちてきたものと、膀胱内で発生して出来るものの2種類あります。
男性の発症率が高く、女性は15人に1人が発症するのに対し、男性は7人に1人が発症すると言われています。また、再発率が高いという特徴もあり、80〜90%の方は再発するというデータもあります。

膀胱結石の原因

膀胱結石の原因は膀胱内で結石が出来る場合と、腎臓の結石が膀胱に落ちてきた場合があります。
前者が起きる原因は、排尿障害により膀胱内に尿が残る、膀胱内に一定期間チューブが留置されていた等です。
一方で後者は腎臓でできた結石が膀胱に落石したものが長期間膀胱内に残存する事により発症します。
稀に、膀胱の手術をした際の縫合した糸が核となり、結石が出来ることもあります。

膀胱結石の症状

膀胱結石になると様々な症状が見られますが、主な症状は頻尿、尿が出ない、特定の姿勢でないと排尿出来ない、尿の色が濃い、血尿、下腹部の痛み等です。下腹部の痛みは、膀胱から出る尿の流れを阻害されたり、結石によって膀胱の内側を刺激されることで生じるものです。ただし、人によっては全く痛みを感じない場合もあります。

膀胱結石の治療と予防

膀胱結石の治療

結石が小さい場合には自然排石を待ちます。痛みが見られる場合には、鎮痛剤も投与します。1ヶ月以上経過しても、排石治療による効果が見られない場合には手術を検討します。
手術は、内視鏡を用いた経尿道的尿路結石砕石術です。尿道から内視鏡を入れ、レーザーや砕石鉗子で結石を砕石する治療法です。尚、砕石された結石は手術中に体外に排出します。

膀胱結石の予防

膀胱結石は再発率が非常に高い病気です。そのため治療後も再発防止を意識する必要があります。
体内の水分が不足すると、尿の流れが悪くなり結石が膀胱に残る恐れがあります。一日2L以上の水分補給を心がけ、汗をかいた場合にはそれ以上の水分を補給して下さい。尚利尿作用の高いアルコールや、糖分の多いジュースでの水分補給は避けて下さい。また、運動は自然排石効果を高めます。運動習慣を身に付けることも予防に繋がります。

この記事の監修

いとう腎・泌尿器科クリニック 院長伊藤 誠一

平成7年に鳥取大学を卒業、平成11年から呉共済病院へ赴任し17年間勤務しました。高齢化が進む呉地区で長らく勤務した経験を生かして地域の皆さんと長いお付き合いがしたいと思いこの度呉市中通2丁目にクリニックを開院しました。リオオリンピック開催や25年ぶりの広島カープ優勝の記憶に残る年に開院できた事をうれしく思っています。

受診される皆様それぞれにクリニックに求める物が違うと思いますので、皆様の話をしっかり聞いた上で総合病院や専門病院とも密に連携を取りながら、それぞれのニーズに応じた幅広い診療を地道に続けていきたいと思っています。そのために私をはじめとして職員一同が向上心を持ち日々診療を続けて行く事を大事に思っています。

【経歴・資格・所属学会】

[経歴]
平成7年 鳥取大学医学部卒業
平成7年 岡山大学医学部泌尿器科研修医
平成8年 福山市民病院泌尿器科
平成8年 国立病院機構岩国医療センター泌尿器科
平成9年 倉敷成人病センター泌尿器科
平成11年 国家公務員共済組合連合会 呉共済病院泌尿器科
平成28年 いとう腎・泌尿器科クリニック開院

[資格]
日本泌尿器科学会専門医
日本泌尿器科学会指導医
腎移植学会専門医
臨床腎移植学会専門医

[学会]
日本泌尿器科学会
日本移植学会
臨床腎移植学会

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