はしか(麻しん) | 症状から調べる | ファミリードクター

はしか(麻しん)

はしかは麻しんウイルス感染によって引き起こされる感染症です。発熱や咳、鼻水等の風邪と似た症状を引き起こすだけでなく重篤な合併症を引き起こす可能性もあり、最悪の場合は死に至ります。

小児に発症が見られることの多い病気ですが感染力が非常に強い為、成人でも注意が必要です。

はしか(麻しん)の原因

はしかは「麻しんウイルス」に感染することで引き起こされる感染症です。
急性の全身感染症のひとつで、感染力が非常に強いことが特徴です。感染経路は様々ありますが、代表的なものは飛沫感染・空気感染・接触感染等です。免疫を持っていない人が感染すると、100%に近い確率で発症します。

インフルエンザよりも強い感染力があり、一人の発症者が免疫のない集団の中にいると、およそ12〜14人に感染すると言われています。
感染した人の約90%以上が発症しますが、一度発症すると免疫が続く為、再感染することはないとされています。
日本では麻疹ワクチンが普及したことにより、感染者の報告数は減少しました。は世界保健機関は2015年3月に麻疹の排除状態にあることが認定されました。しかし、その後も輸入例が発端とした集団発生が各地で発生しております。

はしか(麻しん)の症状

麻しんウイルスに感染すると、通常およそ10〜12日間の潜伏期間を経て発症に至ります。
症状は、咳・鼻水・発熱等、風邪に似た症状が出ると同時に、皮膚に発しんが現れます。
発熱は38〜39℃以上の高熱がおよそ2〜4日間続き、倦怠感や結膜炎等の症状が強く出る場合もあります。
麻疹ウイルスは、リンパ組織を中心に増殖していき免疫機能を一時的に弱める為、他のウイルスや細菌に感染しやすくなります。その結果、肺炎や脳炎といった合併症を引き起こし、症状が重篤化する恐れがあります。

はしか(麻しん)の治療と予防

はしか(麻しん)の治療

はしかを治療する為の治療薬はありません。そのため、咳や発熱等の症状に対して行う対症療法を行います。
対症療法では、アセトアミノフェン等の解熱鎮痛剤を使用します。さらに、中耳炎や肺炎など細菌感染を起こしている場合には、抗生物質等も用います。

はしか(麻しん)の予防

子どもだけではなく大人も注意しなければいけません。麻しんワクチンを接種し、免疫を獲得しておくことです。根本的な治療薬がない為、予防することが重要です。
免疫を獲得していない人は、はしかの流行している地域に行かないように注意しましょう。

この記事の監修

みやがわ小児科医院 院長宮河 真一郎

当院は私の父である院長 宮河 定が1966年1月に廿日市市本町に小児科医院を開業し、廿日市で小児の地域医療にたずさわってまいりました。2015年夏より私 宮河真一郎が加わり引き続き廿日市地区、広島西地区において皆様の手助けになりますよう頑張って参りますのでよろしくお願いいたします。

私は廿日市出身(廿日市小学校・中学校卒業)、広島の高校を経て愛媛で医学を学び、広島の地で小児医療に関わって参りました。これまでは大学病院をはじめとしたいわゆる入院設備のある病院で勤務し様々な病気を経験させていただきました。たくさんの患者さん、そしてご家族との出会いがあり、貴重な経験と多くのことを学ばせていただきました。これからはこの経験を生かして、さらに未来を背負った子どもたちとそのご家族のために長く地に足をつけてサポートさせていただけたらと思っております。

【経歴・資格・所属学会】

※経歴

廿日市小学校 廿日市中学校卒業 広島城北高校
平成 3年愛媛大学医学部 卒業
平成 3年広島大学小児科 入局
平成 4年広島赤十字原爆病院 小児科
平成 6年至誠会梅田病院小児科勤務
平成 7年県立広島病院 小児科、新生児科
平成 8年広島大学 勤務 医員、助手、病棟医長
平成18年国立行政法人 独立行政法人呉医療センター小児科 医長、科長
平成27年宮河小児科医院 勤務

[免許]
医師免許 337546号 医学博士
日本小児科学会認定医/専門医
認定小児科指導医
地域総合小児医療認定医

[所属学会]
小児内分泌学会 評議員、日本糖尿病学会、日本マススクリーニング学会、日本新生児成育医学会、周産期新生児学会、日本小児感染免疫学会、日本小児科医会

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