麦粒腫(ものもらい)

麦粒腫は地域によっていろいろな俗称があります。全国的には「ものもらい」と呼ばれますが、広島では「めぼ」と呼ばれることが多いです。「めばちこ」「めいぼ」「めんぼ」「ばか」「おひめさん」という呼び方もあります。

原因

麦粒腫の俗称である「ものもらい」は“ものをもらうと治る”という江戸時代の民間療法からきているのですが、その響きのため人からもらう病気と思われがちです。しかし、実際は人から感染するような病気ではありません。

麦粒腫は、まつげの根元にある細菌が感染して発生します。黄色ブドウ球菌が原因となることが多いです。黄色ブドウ球菌等の細菌は、健康な人の鼻腔や皮膚にも存在しています。菌を持っているからといって、必ずしも炎症を起こし病気を発症するものではありません。しかし、汚れた手で触った場合や免疫力が低下している場合などは感染しやすく、炎症も起こしやすくなりなす。そのため、手をいつも清潔にしておくことや、免疫力を低下させないことが重要です。

症状

まぶたの一部が化膿し、痛みを伴って赤く腫れて痒みを伴うため、目にできものができた気づくことが多いです。目やにや、目がゴロゴロする等の症状を伴うこともあります。症状が進むと赤みや腫れが強くなり、まばたきや、まぶたに触れると強い痛みが出てきます。症状が気になってつい目を触ってしまいがちですが、そうすることで炎症が広がり、治りにくくなるため注意してください。痛みが強い場合は応急処置として清潔なタオルやガーゼを使用して患部を冷やしてください。まぶたが腫れて痛みがあれば眼科を受診しましょう。

治療

抗菌薬の点眼で早期に治療することが重要です。症状に応じて抗菌眼軟膏や内服薬を併用します。適切な治療を行えば通常3-5日で治ります。重症の場合のみ小さな切開を行い、膿を排出することがあります。

この記事の監修

やまだ眼科 院長山田 貴之

2013年6月に安芸郡府中町青崎中でやまだ眼科を開院することになりました。

私はこれまで多数の病院で様々な医療を学んできました。最終的には眼形成を専門とし、聖隷浜松病院眼形成眼窩外科で日本トップレベルの医療を経験しました。眼形成を専門とする眼科は全国でも少ないため、この経験を地元に還元していきたいと思っています。

総合病院では医療の最先端を患者様に提供できますが、患者様との密接な関係が作りにくい状況にあるため、やまだ眼科でかかりつけ医として信頼関係を築いていきたいと考えています。家族的なクリニックにしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

【経歴・資格・所属学会】

[経歴]
平成10年3月 広島大学医学部 卒業
平成10年4月 広島大学病院 放射線科
平成11年4月 中国労災病院 放射線科
平成12年6月 マツダ病院 放射線科
平成13年6月 日本健康倶楽部
平成15年4月 広島大学病院 眼科
平成16年1月 中国労災病院 眼科
平成17年11月 広島赤十字・原爆病院 眼科
平成20年4月 聖隷浜松病院 眼形成眼窩外科
平成22年4月 広島大学病院 眼科
平成25年6月 やまだ眼科 開院

[資格]
日本眼科学会専門医
日本医師会認定産業医

[所属学会]
日本眼科学会
日本眼科手術学会
日本眼腫瘍学会
日本涙道・涙液学会

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