感染性結膜炎 ｜ 症状から調べる | ファミリードクター

原因

感染性結膜炎は細菌・ウイルス・クラミジア・真菌などが原因で起こります。

細菌性結膜炎

原因となる細菌は年齢により変わります。乳幼児・幼児ではインフルエンザ菌が大半であり、学童期の子供になると肺炎球菌が増えます。成人や高齢者ではブドウ球菌が原因となることが多くなります。また、コンタクトレンズの保存方法を誤ると、保存液に細菌が繁殖します。細菌が付着したコンタクトレンズを使用することも、細菌性結膜炎における原因の一つです。

ウイルス性結膜炎

原因となるウイルスはたくさんありますが、重要なものにはアデノウイルス感染により起こる感染力の非常に強いはやり目(流行性角結膜炎)やプール熱(咽頭結膜熱)、単純ヘルペスウイルス感染によるヘルペス性結膜炎などがあります。

クラミジア結膜炎

性感染症を発症している人の体液が目に付着して起こります。

症状

共通する症状は、目の充血や目やにがあります。
細菌性結膜炎では、目やにが多い傾向があります。
ウイルス性結膜炎、特にはやり目の場合は角膜にも炎症が及ぶため、目の痛みやゴロゴロした異物感、また発熱やのどの痛みなどの風邪症状が現れることがあります。視力障害が発生するケースもあります。また、ヘルペス性結膜炎では皮疹も見られることがあります。

はやり目やプール熱は感染力がとても強いため、学校保健安全法により感染力がなくなるまで出席停止とされています。アデノウイルスに感染しているか検査キットで調べることができます。陽性ならアデノウイルスに感染していると100％診断できますが、検査をすり抜ける確率が10-30％あるため、陰性であっても所見と経過からはやり目が否定できない場合ははやり目と同様の治療をすることになります。

治療・予防

細菌性結膜炎には、抗生物質の点眼を行います。重症化しているときは、内服薬や眼軟膏を使用することもあります。
ウイルス性結膜炎ですが、単純ヘルペスウイルス結膜炎の場合は抗ウイルス眼軟膏と内服薬、クラミジア結膜炎は抗生物質の眼軟膏で治療していきますが、はやり目やプール熱には有効な治療薬がありません。二次感染防止のために抗生物質の点眼、対症療法のためにステロイドの点眼を行います。

感染性結膜炎を予防するためには、目にウイルスや細菌を入れないことが重要です。なるべく目を触らない、タオルや寝具を清潔に保つといった工夫が予防につながります。コンタクトレンズを触る前は、忘れずに手を洗いましょう。