新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、SARS-CoV2に感染したことで引き起こされる気道感染症です。SARS-CoV2は、コロナウイルス科に分類される「RNAウイルス」の一種です。2019年12月に中国の武漢で流行後、短期間で全世界に広がり、日本国内でも急速に感染拡大しました。ワクチンや新型コロナウイルスに効果のある薬剤投与も開始されています。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の原因
新型コロナウイルス感染症は、新しく発見された「SARS-CoV2」に感染することで発症します。コロナウイルスは人のみならず鳥類などにも存在しますが、人間が感染すると風邪のような症状が現れます。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状
新型コロナウイルス感染症は、1~14日の潜伏期間(多くは5日程度)を経て発症します。初期症状は「発熱・咳・倦怠感・食欲低下・痰・筋肉痛など」風邪やインフルエンザと似た症状です。しかし、新型コロナウイルス感染症では、風邪やインフルエンザではあまり見られない「息切れ・嗅覚障害・味覚障害」といった症状が現れることがあります。
新型コロナウイルスは初期症状が現れても多くの方は回復します。しかし重症化すると、肺炎を併発して呼吸困難を引き起こします。特に高齢者や心血管疾患、糖尿病、悪性腫瘍などの基礎疾患がある人は重症化しやすい傾向にあります。
ほとんどの人が回復後は通常の健康状態に戻れますが、「新型コロナ後遺症」の倦怠感・息苦しさ・胸の痛み・違和感などの症状に長期間にわたって悩まされる人もいます。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療と予防
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療
新型コロナウイルス感染症に効果があると確認された薬剤は徐々に増えています。そのため、抗ウイルス薬や抗炎症薬を用いた治療も定着しつつあります。
新型コロナウイルス感染症は、重症化すれば咳や痰、呼吸困難などの肺炎症状が強くなります。肺炎症状が強くなり、自力で呼吸が困難になると人工呼吸器の装着が必要となり、死に至る可能性もあります。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防
新型コロナウイルス感染症はインフルエンザなどとは異なり、発症する前から人に感染させることがあります。そのため屋内では、症状がない人も含めてマスクの着用を心掛け、大人数の会食などは避けましょう。
また、コロナウイルスはアルコールで失活するという特徴があります。手で触れた所からウイルスに感染する可能性もあるため、こまめに手洗いやアルコール除菌を行いましょう。新型コロナウイルスのワクチン接種をすることにより、感染する確率や重症化する確率が格段に低くなります。
はるた呼吸器クリニック 院長春田 吉則
【経歴・資格・所属学会】
広島大学医学部卒業
中国労災病院・広島大学病院・広島アレルギー呼吸器クリニック八丁堀等で勤務